コロナ関連事業で“利権” パソナと自民党大物議員らとの“密”な関係

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 約20億円が“中抜き”されたと野党が追及を強める持続化給付金事業で、電通と共にその名も取り沙汰されているパソナグループ。コロナ禍で人材派遣大手パソナと政治家との“密”な関係が改めて浮上した。

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 東京・港区元麻布の高級住宅地にある一軒の建物。表向きはパソナの福利厚生施設とされるが、その実はパソナグループの南部靖之代表(68)が各界のVIPを接待するサロン「仁風林(にんぷうりん)」だ。

 敷地300坪ほどのこの迎賓館に招待された政界関係者によると、

「毎週のようにパーティーが開かれ、そこに業界を問わず著名人が集まってくる。専門のシェフが常駐していて、客はフレンチのフルコースや本格的な割烹料理に舌鼓を打つわけです」

 オペラ歌手を招いての音楽会なども開かれ、南部代表の美人秘書軍団が接待を担当していたというから、まさにこの世の楽園といった風情だ。歌手のASKAと共に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された愛人女性もホステス役の一人で、仁風林が出会いの場となった。

 仁風林で接待を受けていた“大物”は多い。本誌(「週刊新潮」)が把握しているだけでも、安倍晋三総理や菅義偉官房長官、松本洋平経産副大臣……。さらには桜町道雄・大臣官房審議官をはじめ、給付金事業や7月から開始予定だった「Go Toキャンペーン」を所管する経産省の幹部も招かれている。経産省も、桜町審議官が仁風林に出入りしていた事実を認めた。

 新型コロナ対応で注目を集めた西村康稔経済再生担当大臣も、パソナと“密”な政治家の一人。兵庫9区を地盤とする西村大臣は、神戸市出身の南部代表と親交が深いことでも知られている。そのお膝元の淡路島では、パソナは2008年以降にレストランやエンターテインメント施設を続々とオープンさせている。

 パソナ関係者によると、

「淡路島でパソナがイベントを開く時には毎度のように西村さんが呼ばれていました。それほど南部代表は目をかけていた。西村さんと昵懇の門康彦淡路市長が仁風林に呼ばれたこともあります」

 接待攻勢で政治家や官僚を取り込み勢力を拡大してきたパソナグループ。コロナから立ち上がろうとする国民を応援するはずのプロジェクトに “癒着”が介在するとしたら、許される話ではないだろう。この点についてパソナグループは、

「弊社として、政治家等に対して不適当な交流・関わり合いを持ったことは一切ございません」

 と答えるが……。6月18日発売の週刊新潮では、接待を受けた政治家リストと共にパソナと政治家らの“密”な関係について詳報。政府の政策決定に関わるパソナ会長・竹中平蔵氏の“利益相反”についても追及する。

週刊新潮 2020年6月25日号掲載

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