ハケンの品格、BGがいよいよスタート 続編ドラマが4本になったTV局と俳優の事情

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続編を拒む役者たちが揃った

「主演の堺雅人の出世作ですからね。当時からファンはもちろん、TBSからも続編が待ち望まれていました。しかし、テレビ局の考えとは裏腹に、俳優の中には、続編をやりたがらない人が少なくありません。もちろん、所属事務所の方針もあるのでしょうが、人気ドラマであればあるほど、役のイメージが定着しすぎて、他の作品をやりにくくなるからです。わかりやすい例は、すでに6シリーズが放送された『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレ朝)の米倉涼子。ヒット作で、大門未知子はハマリ役ですが、この作品以外、他のものではなかなか当たらなくなっていますし、大門というイメージがつきすぎました。堺さんもその辺りを嫌っているのでしょう。そのため、TBSは『半沢直樹』復活のために相当粘ったと聞きます。堺さんもこの間、映画やNHK大河などにも出演、半沢の印象をなくしてから満を持してPart2に挑戦することにしたのでしょう」(同)

 堺雅人のみならず、今期の続編ドラマの主役たちは、揃ってシリーズものをやりたがらない傾向があるようだ。

「『SUITS/スーツ』の織田裕二は、実は地上波の連ドラシリーズ化はこれが初めて。大ヒットした『踊る大捜査線』(フジ)も、映画やスペシャル版は何本も作られましたが、連ドラは続編はやっていません。フジも相当口説いたそうですが、なかなか首を縦に振らなかったと聞きます」(同)

 それがなぜ、『SUITS/スーツ』ではOKだったのか。

「織田さんも今やベテランで、かなり良い年齢になりました。『SUITS/スーツ』の原作は米国ドラマで、昨年放送が終了しましたが、Season9まで作られた人気ドラマでしたからね。新作で低視聴率の可能性があるリスクよりも、続編で手堅く高視聴率を狙える作品なのでOKしたのでしょう」(同)

 木村拓哉の「BG~身辺警護人~」も18日からスタートする。意外なことに、彼もシリーズ化したドラマは「HERO」(フジ)のみだ。

「平成では、あれほどヒット作を連発したキムタクですが、新作ばかりだったことがスゴイ。ただ、『BG~身辺警護人~』はシリーズ化が大好きなテレ朝ですからね。第2の『相棒』や『科捜研の女』を狙っているのでしょう」(同)

 そして13年ぶりの復活となる「ハケンの品格」の篠原涼子も、シリーズ化はこれが初。ヒット作「アンフェア」(フジ)もスペシャル版のみだった。

「実を言うと、日テレは“今クールは、他局にPart2ものが多い”という情報を嗅ぎつけて、続編が可能な作品を探して、急遽『ハケンの品格』を復活することにしたんです。篠原さんがOKしてくれて胸をなで下ろしたそうです」(同)

 6月半ばとなって、ようやく本格的に始まる春ドラマ。続編が放送されるのは、めったにシリーズ化にOKしない大物ばかりだ。勝利するのはどのドラマだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年6月17日掲載

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