マスクバブル崩壊で業者の悲鳴 値段は10分の1に下落、在庫は500万枚という地獄
第2波への懸念はありつつも、目下、日本では新型コロナウイルスは収束の兆しを見せている。感染拡大が落ち着いたのに伴い、「マスクバブル」も崩壊。その現状を、流通アナリストの渡辺広明氏が取材した。
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今ではドラッグストアの店頭でも見かけるようになったマスクですが、品薄の頃から、東京・新大久保エリアでは在庫が豊富にありました。韓流ショップが立ち並ぶその土地柄、独自の中国ルートでマスクを仕入れられていたわけです。
私はこれまで何度か新大久保を視察してきました。4月半ばまでは、50枚入りマスクの価格は3000~3500円でした。ところが6月に入ってからは、1400円程度にまで値下げしていました。韓流エリアとは別の通称「イスラム横丁」では、900円で売られているマスクも。
多くの場合、こうした店で販売されているマスクは、日本の品質基準を満たしていなかったり、日本衛生材料工業連合会の「全国マスク工業会会員マーク」がついていなかったりします。品質が担保できないとなると、大手のドラッグストア等に仕入れてもらえない。結果、行き場を失ったマスクは新大久保の韓流ショップや、個人経営の店といった、普段はマスクを扱わない店に流れていたのです。
ところが、そうした店でも、もうマスクは売れません。品質基準を満たした“きちんとしたマスク”がドラッグストアに入荷されるようになってきましたし、布マスクを着用する習慣も定着してきたためです(アベノマスクを付けている人あまり見ません。私自身は結構使っているのですが……)。買い溜めたマスクがたくさん、というご家庭もあるでしょう。
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