中国の “国家安全法”で香港崩壊の危機 民主の女神・周庭さん「命の保証がなくなる」

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 どれだけ害悪を撒き散らそうと自らの過ちに頬かむりして開き直るのみ。それどころか、世界の混乱を好機とばかりに他国の領土・領海を侵犯し、香港の人民を絶望の淵へと追いやる。コロナ禍に続いて人類を襲う災厄は、中国の覇権掌握という悪夢に他ならない。

「“国家安全法”への反対運動は、香港にとってまさに最後の戦いです。いま戦わなければ、この先もう二度と戦うことはできません。私は最後の最後まで戦い抜くつもりです」

 香港の民主化運動を象徴する活動家、周庭(英名=アグネス・チョウ)さんは、いま、これまでとは比較にならないほどの脅威と対峙している。彼女たちの前に立ち塞がるのは、言うまでもなくコロナの発生源“中国”である。

 自らが蔓延させた疫禍の影響で、2カ月半遅れでの開幕となった全人代。その最終日に当たる5月28日に、習近平政権は香港に“国家安全法”を導入する方針を決めた。

 外信部記者によると、

「早ければ8月にも施行される新たな法制度では、香港独立について議論したり、海外政府に支持を呼び掛けることも罪に問われてしまう。なかでも、香港で批判が高まっているのは、法制度に盛り込まれた中国の国家安全当局による出先機関の設置です」

 そもそも、イギリスの植民地だった香港が1997年に返還された際、以降50年間は“一国二制度”を維持するとの取り決めがあった。それによって香港では外交と防衛を除く“高度な自治”が認められてきた。つまり、今回の国家安全法は、大前提を覆す“蛮行”に他ならないのだ。

 23歳の“民主の女神”は危機感を募らせている。

「国家安全法は香港に暮らす人々に対して、これまでで最も厳しい締めつけを強いています。実際に出先機関ができれば、私たちのような活動家は香港の警察ではなく、中国の警察に逮捕される危険性がある。中国の警察は過去に多くの反政府勢力の人々を逮捕し、ひどい扱いをしてきました。それこそ拷問の末に命を奪われた人もたくさんいます。今後は、私の命も大丈夫とは言えませんし、この制度の施行直後に逮捕されることだって考えられます。毎日が危険と隣り合わせで、自由や権利など存在しない状態になってしまう。自分の将来がどうなるのか全く分からない不安、そして、明日の命すら保障されない恐怖は半端ではありません」

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