韓国への渡航禁止で美容整形好きの日本人女性が困るウラ事情
朝鮮日報は社説で批判
だが、児玉氏は「韓国では安全性に問題のあるクリニックもありますので、注意が必要です」と警鐘を鳴らす。
「日本人と中国人の患者を当て込み、無許可のクリニックが粗製濫造されたのです。患者数を誇大に広告するなど様々な問題が指摘され、韓国国内で社会的な問題になりました。低レベルのクリニックに患者を取られた、まともなクリニックの院長がテレビで抗議するなど、大きく報道されたこともありました」
韓国観光公社の公式サイトによると、2019年に韓国を訪れた日本人は約327万人。うち男性は約112万人、女性は約211万人と、圧倒的に女性が多かった。
読売新聞は2018年9月、「韓国で整形 光と影 日本人急増 年6000人 Kポップに憧れ 手軽に」の記事を掲載した。(註:全角数字を半角数字に改めた、以下同)
《美容整形を目的に韓国の医療機関を受診した日本人が、昨年1年間で約6000人に上り、9年前の20倍近くに急増したことが、韓国当局への取材でわかった。距離的な近さや手術代の安さに加え、「Kポップ」アイドル人気が背景にあるとみられる。一方で、手術を巡るトラブルも起きており、日本の国民生活センターは「本当に必要かよく考えてほしい」と呼びかけている》
少し前の記事だが、朝鮮日報は2014年12月、「患者の命を奪った無分別な美容整形、法で規制を」との社説を掲載した。
《今月19日、ソウル市瑞草区のある整形外科で、4時間にわたり顎を削る手術を受けた21歳の女子大生が、手術後も意識を回復することなく死亡した》
《関係する医師らの証言によると、ソウル市江南周辺の大手美容整形外科では、工場なのか病院なのか区別ができない状況となっているのが実情だという。その現状はこうだ。まず数十人の医師が患者の部位ごとに手術の時間と1日当たりの手術の回数が割り当てられる。手術室にはタイマーが設置され、例えば二重まぶたの手術は30分、目を大きくする手術は1時間、鼻の手術は2時間以内に手術を終わらせることが求められる。ひどい場合はより多くの患者を受け入れるために、複数の患者を同時に手術するケースや、最初から診察室で手術までやってしまうようなこともあるという》
日本の検索エンジンでも、韓国の美容整形は安全性に疑問があるとする記事が簡単に表示される。
韓国のクリニックに興味を持った女性は、危険性を訴える記事にも目を通したほうがよさそうだ。
[3/3ページ]