韓国への渡航禁止で美容整形好きの日本人女性が困るウラ事情
日本側はビジネスチャンス!?
諺の「風が吹けば桶屋が儲かる」はよく知られているが、今の日本は「新型コロナが猛威を振るうと、美容整形クリニックが儲かる」となっているのをご存知だろうか。
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日本経済新聞(電子版)は5月12日、「美容整形『多くは不急、今は控えて』」の記事を掲載した。記事を作成したのは共同通信だが、本文の一部をご紹介しよう。
《新型コロナウイルス感染症の影響で外出自粛が続く中、美容整形を申し込む人が増えている。複数の美容関係者が明らかにした。在宅勤務や休校、マスク着用で、手術後の顔の腫れや容姿の急変を他人に知られずに済むためとみられる》
《日本美容医療協会と日本美容外科学会(JSAPS)はホームページで「美容医療は多くの人にとって不急」と掲示。同学会の大慈弥裕之理事長は「医療資源の確保と感染拡大防止は、医療従事者として努力すべきこと。今は施術を控えてほしい」と話した》
美容整形を取材する記者は、「美容整形で有名な韓国に渡航できなくなったことも大きいようです」と指摘する。
「グルメやコスメ、韓流タレントなど、韓国が好きな日本人女性は珍しくありませんが、その中には現地での美容整形にハマった人も相当数にのぼると言われています。何よりも価格が安いのが人気のようです。ところが新型コロナウイルスの影響で、日本人は韓国への渡航が難しい状況になっています。特にボトックス注射や脂肪吸引を定期的に韓国のクリニックで受けていた女性は、日本の病院に通い出しているそうです」
韓国の事情に詳しいライターの児玉愛子さんも「私の知人女性も、『日本のクリニックに行かなきゃいけない』と言っていました」と明かす。
「彼女は50代の専業主婦で、顔のたるみを消す『リフティング』など色々、韓国の美容整形クリニックで、定期的に施術を受けていましたね。ちなみに彼女のご主人も、妻の“趣味”はご存知です。こういう女性はかなりの数にのぼるはずですから、日本の美容整形業界に与えるインパクトは相当なものがあると思います」
そもそも、なぜ、日本人女性は韓国のクリニックに向かうのか。
「ドラマ『冬のソナタ』はNHK-BS2で2003年、NHK総合では翌04年に放送され、日本でも国民的なブームを巻き起こしました。この頃から韓国の美容整形は注目されていましたが、理由は2つあると思います。まず1つ目は費用が安いということです」(同・児玉氏)
児玉氏によると「クリニックにもよりますが、日本の3分の1という価格帯も珍しくありません」という。日本で10万円の施術が、韓国では3万円というわけだ。これは確かに安いだろう。
「韓国は日本の隣国で近く、もともと航空チケット代も他国に比べれば安かったわけです。加えて近年はLCC(格安航空会社)が登場し、更に値下がりしました。10万円で施術費も航空チケットも宿泊費も間に合うケースもあるわけです。美容整形に関心を持つ日本人女性が、韓国のクリニックに行ってみようと考えるのは、ある意味で当然だと思います」(同)
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