コロナで未だ「死者ゼロ」のベトナム、感染爆発なしのアフリカ 驚きの理由とは?
新型コロナウイルスによる日本の感染者、死者の数は欧米に比べ極端に少なく、ジャパニーズ・パラドックスといわれる。ただ、世界を見渡すと、未だに死者数ゼロの国もあれば、感染爆発が起きない大陸もある。その謎を探って……世界フシギ発見!
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まずはベトナムだ。今月1日、茂木敏充外相は同国の副首相兼外相と電話会談。出入国制限の緩和に向けて協議していくことが発表された。
そうした話ができるのも、ベトナム国内での感染状況が落ち着いているからに他ならない。これまでに確認された感染者は累計で300名超で、死者に至ってはゼロを維持し続けている、“コロナ優等生”なのだ。
「そのために、100万人ともいわれる住民を隔離したといわれています」
とは外信部記者。
「1月23日に国内初の感染者(武漢出身の中国人)が判明してから、政府は中国人労働者5千人以上を隔離するなど、当初から厳しい措置を講じてきました。軍や大学の寮を隔離施設として使い、8万人に及ぶ住民が収容されたようです」
その苛烈さを現地在住の日本人に聞いた。
ホーチミンに事務所を構える弁護士法人キャストベトナムの代表、工藤拓人弁護士は、隔離者数が多い理由をこう説明する。
「例えば、感染者がマンションに住んでいたとすると、そのマンション丸ごと、封鎖されます。驚くのは、感染者と接触した人が住んでいるマンションも棟ごと封鎖されてしまうこと。同じマンションの住人は、接触者との接触があったかどうか判然としなくても自宅で隔離となってしまうのです」
隔離中はマンションからの外出が禁じられるそうで、
「食事はデリバリー頼みで、隔離の期間は最低2週間。その間にPCR検査をして、建物に住む人全員が陰性でないと、外出禁止が解かれません。海外から帰国して、自宅隔離となることもあります。すると、住んでいるマンションの掲示板にどこの部屋が隔離対象か、の張り紙が出され、周知されるのです」
近所中に知らしめることで注意喚起としているのか。
TNKトラベルハノイ支店の藤原駿汰支店長は、
「ここまで徹底した外出禁止を強いるのは日本では難しいでしょう。やはり、社会主義の国だから、というのが大きいと思います。実際、こうした政策による政府への不満はベトナム国民からあまり聞かれず、政府への信頼度が高いのだと感じました」
共産党一党独裁政権ゆえだろうが、コロナ禍で政権支持率が急降下する、どこぞの国とは対照的である。
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