コロナ禍でフジ「27時間テレビ」は中止、“必ずやる”日テレ「24時間テレビ」との差

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 フジテレビは、夏恒例の特別番組「FNS27時間テレビ」を今年は放送しないことを発表した。「8月の放送を目指して準備を進めていましたが、新型コロナウイルスの影響で中止となった」という理由だ。一方、日本テレビの「24時間テレビ」は3月の段階で、早々に小杉善信社長が自ら「必ずやる」と宣言していた。この差は一体どこから来るのか。

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 日テレ関係者は語る。

「むしろフジはホッとしているかもしれませんよ。コロナのお陰で、ようやくやめられると……。昨年の『27時間テレビ』の平均視聴率はわずか5・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)でした。ゴールデンまで含めた27時間なのに、『めざましテレビ』の約半分、『とくダネ!』よりも下の数字では、放送する意味もないでしょう。当然ながら、スポンサーにも売れません。コロナ禍で、お金を出せる企業も限られます。営業のスタッフだってリモートワークですから、売り込みようもない。作りたいというスタッフだっていないかもしれません。コロナによる中止は渡りに船だったんじゃないですか」

 絶頂期の「27時間テレビ」では、車庫入れと称して、明石家さんまのレンジローバーをビートたけしが運転。ぶつけまくって傷だらけに……なんて名シーン(?)を覚えている人も少なくないのでは。

「フジが『27時間テレビ』を始めた頃は勢いがありましたからね。もっとも87年の第1回は“24時間”放送の『FNSスーパースペシャル 一億人のテレビ夢列島』でしたけど。『27時間テレビ』をフジが作ったのは、明らかに日テレ『24時間テレビ 愛は地球を救う』への当てつけだったと思います」(同)

 日テレが「24時間テレビ」をスタートしたのは78年のこと。米国のチャリティ番組を参考に開局25周年記念特別番組として制作された。「寝たきり老人にお風呂を! 身障者にリフト付きバスと車椅子を!」をテーマに募金を集め、12億円近くが集まった。平均視聴率15・6%と好調だったことに加え、予想を上回る募金額に翌年以降も続行することが決まったという。

 一方、フジの「27時間テレビ」がスタートしたのは87年。当時は“楽しくなければテレビじゃない”をキャッチフレーズに数多のバラエティ番組をヒットさせ、82年から年間視聴率三冠王に輝いていた。

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