アベノマスクだけじゃなくスマホも withコロナ時代の紫外線除菌「最終兵器」
緊急事態宣言が全面解除され、街に人が戻りつつある。しかし、コロナが消滅した訳ではなく、感染第2波の到来も警告されている。当面の間、コロナを前提とした生活を送らざるを得ないが、梅雨到来でマスクをするのも鬱陶しい。そんな折、紫外線(UV)を活用してマスクやスマホを除菌する「最終兵器」が遂に我が家に来た!
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これまで「やっぱり紫外線! アベノマスクをUV除菌ケースで消毒してみたら…!」や、「UVか加湿か…ウイルス対策「最新家電」、ベスト3はこれだ!」で、紫外線(UV)による布マスクの除菌ケースや、UVやスチームを使ったウイルス対策家電を紹介してきた。しかし、一つだけ、紹介できていなかったものがある。「殺菌灯付保管庫 DM-5」だ。
4月頭に注文したが、いっこうに配達されてこない。在庫が一掃され生産が追いついていないのか…。半ば諦めかけていた5月末、何の前触れもなく我が家に届けられた(配送してくれた方、ありがとうございました)。突如降臨したDM-5。果たして、マスクを除菌する切り札と言えるのか。
殺菌灯付保管庫DM-5は、写真を見てわかるように電子レンジに似た形をしている。理髪店やサウナなら、ハサミや櫛を入れる減菌収納庫として使われるものだろう。
保管庫の真ん中には、パンを焼くトースターのように、付属の「棚網」を設置できるようになっている。マスクを置くのは、この棚網の上だ。DM-5の筐体自体はゆったり作られているが、棚網の上に置ける物のサイズとしては、だいたい横30cm、奥行き20cm、高さ10cmが最大ということになろう。しかし、それで充分だ。政府支給の布マスク(通称アベノマスク)を2枚並べて、同時に減菌処理することも可能だ。
DM-5天井には、低水銀ランプ(GL-10)が設置されており、ここから波長253・7nmの紫外線が放射される仕組みになっている。うかつに表面を触れることがないように、紫外線ランプは金属の網で保護されている。
DM-5内部はキラキラと光る金属で覆われており、販売元である株式会社テラオカによると、「電解アルミ反射板」を使用して照射の効率を高めているとのこと。つまり、天面から照射された紫外線が、周囲の電解アルミ反射板ではね返って、下面や左右からも満遍なく当たるようになっている。紫外線の減菌効果があるのは、原則として直接照射された面だ。そこで、紫外線を庫内で反射させることで対象物を包み込む設計がなされているのだ。
実際にDM-5を使ってみよう。まず、減菌したい布マスクなどを中に入れ、扉を閉めて電源スイッチを入れると、天面に設置された紫外線ランプが作動する。動作中は、電源スイッチが赤く点灯するとともに、前面の扉にある小さい丸窓からほのかに青い光が見えるので、動作中かどうかは一目瞭然だ(この青い丸窓は、紫外線を遮断する素材で出来ていると思われるが、説明書に記載はない)。
扉の内側には、開閉に連動する安全装置もついている。そのため動作中にうっかり扉を開けてしまっても、自動的に紫外線ランプが消灯するので安心だ。AC電源は50/60Hz対応。日本全国で使える。
DM-5の動作は完全マニュアルであり、タイマー機能も内蔵されていない。つまり、マスクを放り込んでスイッチを入れ、しかるべき時間が経過したら、手動でスイッチを切ってマスクを取り出すのである。極めてシンプルな設計で、耐久性も高そうだ。
問題は、細菌やウイルスの除菌に必要な時間がどれくらいかということだ。
製造元である大信工業株式会社の説明書には、細菌を99・9パーセント殺すのに必要な殺菌線量(μW・min/cm2)が各種記載されており、必要照射時間は、その「必要殺菌線量」を「殺菌線放射照度」で割れば導けると記載されている。しかし実際にはそのような計算をするのは面倒だし、そもそも「新型コロナウイルス」についての必要殺菌線量の情報は載っていない。うーむ。
ここで参考になるのは、別製品の殺菌線ロッカーで白衣についた結核菌を殺菌処理する場合の例として説明書に記載されている説明だ。前述した計算式による理論上の計算値は「2・77分」だが、反射光によって低下する「平均効率」を「20%」と考えて、実際には「13・85分」とするのが適当だと記載されている。つまり、電解アルミ反射板による紫外線の反射は、直接照射よりもだいぶ威力が劣るということなのだろう。思ったよりも時間をかけて減菌した方が良いらしい。
他方で、紫外線をあまりにも長時間照射し続けると、プラスチック・ゴム等は劣化または退色する可能性がある。
そこで、我が家では、布マスクのように劣化・退色が気にならないものだけを除菌する場合は、結構長めの時間で紫外線ランプを動作させている。時間にして20分から30分ぐらいであろうか。
この他に、本革ケースに収めたスマホや本革キーケース、金属製のペンなどを減菌することもある。この場合、紫外線による劣化を警戒して5分から10分ほどに留めているが、今のところ我が家では本革の劣化は確認されていない。
本当は電子レンジのように、オートセンサーを内蔵して終わったら「チン」(バルミューダのザ・レンジならギター音で「ジャラーン♪」)と鳴って自動終了するような機能が欲しい。しかし、相手はなにせウイルスだ。除菌の効果を測定する機能を実装したら、同じケタの値段で商品化することは難しいだろう。
あくまでもホーム・ユースで、コロナ禍での「安心感」を得るのが目的だ。完全手動でも、ルーチン化すれば意外と運用は楽で、実用的だ。
実際のところ、DM-5で除菌したマスクは、確かに「清々しく爽やかな付け心地」が回復している気がする。毎度、主観的かつ個人的な感想で申し訳ないが、この「清潔感」は半端ないと言える。梅雨の時期だから、なおさらだ。
毎日使うスマホも、バイ菌だらけだという話も聞いたことがある。本革ケースに入れているとアルコール消毒するのも憚られるから、紫外線による減菌が出来るようになったのは、本当にありがたい。
マスクだけではなく、スマホなど各種小物も、ただ庫内に入れてスイッチを入れるだけ。この手軽さと確実さは、他では得られなかったものだ。DM-5はコロナの時代、紫外線を使ったウイルス除菌グッズの「最終兵器」と言っても過言ではないと思う。
DM-5は医療用販路でも扱われているが、ネット通販サイトでも購入できる。例えば、楽天市場で28,665円(税込)という店もある(2020/6/1現在)。
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