炎上中「福山哲郎」と「枝野幸男」、「小沢一郎」との懇談でも埋めがたい溝

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共産党とのタッグを視野

「立民の中で唯一、派閥らしきものを形成できているのが赤松さんで、両党の合併には大反対しています。今となっては随分前のことのようですが、コロナ禍の前、通常国会が開会したばかりの頃も、両党は早期合流に向けて動いてはいたんですが、慎重派が推進派を上回った結果、“破談”になったという経緯があります。その合流話の裏では、玉木さんを代表の座から引きずり下ろすという計画もあり、そのクーデターの首謀者は小沢さんだったと聞いてます」

 キナ臭さ満載だが、5月22日の懇談に、玉木代表が不在だったことにつながりそうなエピソードだ。

「枝野さんも内心は忸怩たる思いでいるんですよ。2017年の総選挙の前に、小池さん(百合子都知事)の排除の論理を受けて民進党が割れて、希望の党と立憲民主党ができましたよね。その後も立民の支持率は悪くなかった。ブレまくってきた民主党にあって、枝野さんの実直そうな物言いが割と受けていたんです。もちろんその頃から、というか、これは一貫してではありますが、小沢さんは『野党共闘』を訴えていた。しかし枝野さんは決断できず。そうこうしているうちに2019年夏の参院選を迎えてしまって……。結局それ以降、見せ場を作れないままですね」

 コロナ禍では吉村洋文大阪府知事の維新の台頭を許し、安倍政権の度重なる敵失を突ききれず、挙句に、〈福山哲郎参院議員の辞職〉が求められることになってしまった。

「福山さんのツイッターにある“野党が結束して”の部分には、共産党も入っています。小沢さんは志位さん(和夫・共産党委員長)と関係が深い。国民民主の中の保守系は共産党アレルギーがあります。立民と一緒になったり、小沢さんの良いようにやられたりすると、自分たちの居場所がなくなってしまう。小沢さんはそんなことは気にせず、うるさいことを言っている保守系は“排除”すればよいと考えている。遅くとも来年の9月までには総選挙があるわけで、そこで野党の票が割れなければ一定の成果があるのは間違いない。そこを狙っているわけです」

 “作っては壊し屋”の力を今回も発揮できるだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年6月1日掲載

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