コロナ禍で突如、再放送されたドラマを総まくり 急場をしのいだ「日テレ」と「テレ朝」
コロナ禍の影響で、この春の新作ドラマを放送する在京民放4社は、とうとう深夜を除いてなくなった。最初から旧シリーズの再放送とした枠もあれば、とりあえず撮影した分だけ流して、その後は昔のドラマを放送したケースも……。果たして上手くいった枠、そうはいかなかった枠の違いとは――。
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4月のスタート以来、新作の放送を続けていたのが「警視庁・捜査一課長2020(season4)」(テレビ朝日)だが、ここへ来てタマ切れ。5月21日に放送された“特別バージョン”は、2年前に放送されたSeason3の第2話「殺人結婚式!? 花嫁VSご祝儀1000円の女!!」だった。ところが、本編の前枠と後枠に、在宅勤務となった一課長・内藤剛士と金田明夫、そしてナイツ塙宣之の3人が、テレワークで捜査会議を付け足すという斬新な作りとなった。
「テレワークと言っても、3人の通信は携帯電話だけのようにも見え、それぞれにモニターがあるのかすら、よく分からないものでしたけど、お決まりの“必ず!ホシを!あげるっ!”までやっていたのは笑えました。結局、2年前の事件を振り返るだけなのですが、番宣もよくやっていましたし、ラテ欄には“テレワーク捜査本部”とありましたから、一体何だ?と思って見た視聴者もいたかもしれませんね。おかげで視聴率は13・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)と好調でした」(民放制作スタッフ)
新シリーズを放送予定だったドラマは、当然のように旧シリーズを再放送することが多いのだが、テレ朝にはただの再放送では終わらせない、といった信念でもあるのだろうか。「BG~身辺警護人~」は新シリーズの放送開始を延期し、旧シリーズの再放送でも、本編の前と後に主演の木村拓哉が登場し、“ステイ・ホーム”や新作を待ってくれるようメッセージを送っている。
「視聴率は2年前に放送された時の平均15・2%までは行かないものの、今のところ2桁をキープしています。昔の作品ではないので、人気が衰えていないということでしょう。ストーリーを覚えている視聴者も多いと思いますが、それでも2桁を取れるのは、やはりキムタクの協力も大きいと思います」(同)
旧シリーズのない新ドラマの場合は、同じ枠で放送したドラマを流す例が多いようだ。だが、そこに落とし穴が……。
「関テレ制作の『竜の道 二つの顔の復讐者』(フジテレビ)は、同じ関テレ制作で6年前に放送された『素敵な選TAXI』を代わりに再放送しています。しかし、これが数字が取れず、5%を切る事態に……」(同)
「竜の道」は火曜9時だが、「選TAXI」は火曜10時の放送だった。同じ枠とも言えないような……。
「元々、関テレ制作の枠は火曜9時から11時までの2時間。以前は9時枠でバラエティ、10時枠でドラマという編成でしたが、視聴率が取れずに、バラエティとドラマを入れ替えたのです。ですから、同じ枠と言って差し支えないでしょう。それでも『選TAXI』は、レギュラー放送時はバカリズム脚本で竹野内豊主演、現在は売れっ子女優に仲間入りした清野菜名が初めて注目された連ドラでもあった。ドラマ好きには評判も良く、平均視聴率も10・3%と数字の取らない枠としては頑張ったほうでした。それが再放送では、半分も取れないとは……。やはり、本来の新作とは全く関連がない作品では、前座にもなっていないということでしょう」(同)
石原さとみ主演の「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(フジ)の代わりの「グッド・ドクター」(主演・山崎賢人)は、同じ医療モノという共通項はあるが……。
「上野樹里も出演して、レギュラー放送では評判も良かった『グッド・ドクター』ですが、その後、山崎は映画『キングダム』にかかりきりで、最近のドラマにはゲスト出演する程度。“旬の人”ではなくなってしまいました。TBSの金曜ドラマ『MIU404』も同様です。ストーリーとは関連なく、同じく星野源とW主演の再放送となった『コウノドリ』の綾野剛が、そんな感じですね」(同)
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