韓国「慰安婦問題」はカネ儲けの道具だった 旧挺対協を私物化した前理事長

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慰安婦問題の“上がり”で食っている一家

 加えて、尹前理事長の娘は、4年前からアメリカのカリフォルニア大学に留学していることが明らかになり、その費用を巡ってこんな疑惑が取り沙汰されてもいるのだ。

 外報部記者が言うには、

「年間の学費は約400万円で、生活費も含めれば600万円はかかる。この額は、尹前理事長夫妻の税務申告から推計される世帯収入を上回る。とても娘を海外留学させるほどの資産はないことから、団体のカネを流用したのではないかと見られているのです」

 当初、尹前理事長は、娘は全額奨学金を貰っていると説明していたが、説明は二転三転してしまう。最終的には、北朝鮮のスパイ容疑で逮捕され、再審で一部無罪の判決を受けた夫の刑事補償金を充てたと釈明したが、多くの国民は納得していない。

 再び黒田氏に訊くと、

「尹氏の夫はネットメディアの会社を経営しており、正義連の印刷物等はその会社で制作させているのです。つまり、尹一家は慰安婦問題にかかわる活動からの上がりで食っているということ。家族主義の国なので、こういったことには鷹揚な韓国社会でもさすがに、正義連の志は美しかったけど、実態は左派権力層の偽善じゃないか、という見方をされています」

 さらに、李氏は前述した「告発会見」で、尹前理事長をこうも批判している。

「私欲のために政治家になった。辞任すべきだ」

 実は4月15日に行われた総選挙で、尹前理事長は与党の比例代表候補として出馬。正義連の活動による知名度を武器に、見事当選して国会議員となっていたのである。

「告発の背景としては、お金の問題と共に尹前理事長が国会議員になったことが大きいと思います。過去に、李氏自身も国政選挙に立候補しようとして政党の公認を得られず失敗した経験がある。正義連は本来、おばあさんたちを支えるために存在するものなのに、主人公である自分たちを置き去りにして国会議員になったというのは面白くなかったのでしょう」(黒田氏)

(2)へつづく

週刊新潮 2020年5月28日号掲載

特集「文大統領を悩ます旧『挺対協』スキャンダル 『慰安婦問題』はカネ儲けの道具だった!」より

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