コロナ禍の「国家」「国民」関係を「トリレンマ」から考える
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、世界の政治経済の変化を加速させ、国家と国民の関係を変容させるかもしれない。
新型コロナ危機への対応では国際的な協力体制の構築が重要であるにもかかわらず、現実には国家間の対立が増している。国民もグローバルな政策協調よりも国家の政策に期待し、政策への依存度を強めている。
こうした流れを考える上では、「国際政治経済のトリレンマ」による考察を行ってみるのが1つの方法かもしれない。
本稿では、新型コロナによる国際政治経済の変化、国家と国民の関係の変化を、なるべく平易にわかりやすく考えてみたい。...