コロナ禍の告白 実はノンケだった『薔薇族』伊藤文学編集長ロングインタビュー
訪ねてきた全身緑色の男
1971年に創刊された日本初のゲイ専門商業雑誌『薔薇族』。同誌は70年代~90年代にかけて、日本のゲイコミュニティにとって欠かせない「バイブル」だったが、その初代編集長の伊藤文学氏(88)が、実はノンケ(異性愛者)であったことはあまり知られていない。米寿を迎えてもなお意気軒昂な伊藤氏に、当時の編集秘話を語ってもらった。
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いきなり薔薇族にたどり着いた訳じゃないから、順番に話さなくちゃね。僕の父親の伊藤祷一(とういち)は明治38年生まれで、根っからの文学青年だったんだけど、若いうちに父親を亡くして早稲田大学を中退して出版社に就職したの。...