「新しい生活様式」を踏まえて(KAZUYA)
4月に発表されたネットフリックスの2020年第1四半期の集計によると、有料会員数が1577万人(前年比15%増)も増え、全世界での合計は1億8280万人を超えたといいます。
有料会員になればレンタル店に足を運ぶことなく、映画やアニメを楽しむことができますし、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、ステイホームが続く昨今の情勢にマッチしています。
ネットフリックスはまさに代表的ですが、料金を払うことで一定期間サービスを使うことができるサブスクリプションのモデルは今後さらに広がっていくでしょう。
YouTubeも「メンバーシップ」の機能を使う投稿者が増えている印象です。これもサブスクの仕組みで、有料のメンバーになることで限定の動画や生放送を配信することが可能になります。
YouTuberは動画に掲載される広告収益で生計を立てていますが、広告単価の変動が激しく、特に今はコロナ危機で企業も広告を絞っているのか、4月は相当厳しいものになりました。
限定動画などを配信することでファンにもメリットがありますし、定期購読してもらうことで安定的な収入を得られるため、投稿者にも相当な経済的安心感がもたらされます。
コロナ禍によってライブなども自粛が続き、音楽や芸能関係も厳しい状況に置かれています。今後も新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の提言として公表された「新しい生活様式」を踏まえて活動を徐々に再開する形になるでしょうが、ライブができたとしても席を空けてとなれば収容人数を減らす必要がありますし、コロナの恐怖感から、客足もすんなり戻るとは思えず減収は間違いありません。
せっかくネットがあるのですから、YouTubeなどに足場を作り能動的にコロナと向き合うというのがいいのではないかと思います。
これは音楽や芸能関係だけでなく、どの業種にもチャンスがあります。例えば飲食業も空前のピンチですが、YouTubeで料理を披露するなどでファンを増やせば、広告収入にプラスして終息後の集客にも繋がり一石二鳥です。ファンが増えたらメンバーシップを始めてもいいでしょう。
YouTubeで大事なのは、自分が視聴者に提供できる価値は何かを考えることです。価値といっても崇高なものである必要はありません。YouTube自体気軽に見るものですし「ちょっとした価値」でいいのです。
そうした価値を提供した結果、人や店、企業としていかに好かれるか、応援してもらえるかが大事になってきます。
演奏で言えばテクニックも大事ですが、テクニックだけで判断されるわけではないということです。
難点としては、一朝一夕にはファンをつかめないことです。しかし長期的に考えるとネットを活用した活動は必須と言えます。
ネットに苦手意識がある人も、今を逃したらもはや始めるチャンスがないかもしれません。政府にはあまり期待できず、自助努力が求められているのです。