「医系技官」が狂わせた日本の「新型コロナ」対策(下) 医療崩壊(37)
前回の最後でご紹介したように、「新型コロナウイルス」のような新病原体が発生したときに、厚生労働省で窓口になるのは結核感染症課だ。検疫法と感染症法を所管するためだ。
日本の新型感染症対策は、この2つの法律を根拠に実施される。さらに、国立感染症研究所と連携して感染経路を調査するのも、結核感染症課の仕事だ。
では、彼らはどこで間違ったのだろうか。それは初期対応だ。まずは、この件について簡単にご説明しよう。
十分議論せずに政令指定
1月16日、武漢から帰国した日本在住の中国人の感染が確認されると、厚労省は翌17日、国立感染症研究所に積極的疫学調査の開始を指示した。...