【コロナ禍】フランスで出会い系サイトやアプリの利用者が増加 外出制限下の恋愛事情
恋愛のためなら習慣も変わる
もっとも、フランスにおいて外出制限が発表された直後には、出会い系サイトやアプリの利用者は減少したそうです。利用者にとって、本来の目的はカップルが出会うきっかけをつくることです。外出制限で会えないなら、サイトやアプリを使って相手を探す意味もなく、登録の解除が増えたのです。
フランス人はそもそも「遠距離恋愛や相手と会えない恋愛なんて無理」という人が少なくありません。日本でよく見られるパートナーの単身赴任などあり得ない、という考えが大半です。会食やパーティーにも夫婦やカップルが2人そろって参加するのが当たり前なのです。
このように「会えない恋愛」は苦手なはずのフランス人ですが、コロナ禍において色々な変化が起こっているのです。
出会い系アプリhappnの新規登録者の54%は、利用初日からアプリのビデオ機能を使ってオンラインデートをしてもよいとアンケートに回答しています。通常はビデオ機能を使用せずに外で会おうとする利用者が多いのですが、外出制限によりオンラインでのコミュニケーションが活用されているのです。
出会い系サイト利用者の43%は、外出制限によりサイトの使い方を変えたといいます。すぐに会うことを求めるのではなく、じっくりとメッセージのやり取りをして長い目でパートナーを探すというように変化しています。
20代のあるフランス人男性は「いつもより多くチャットをしなければならないけれど、そのスタイルを受け入れています」と回答していました。
外出制限が解除されたら会うことを前提にコミュニケーションをとっているのでしょうが、今はコロナウイルスという共通の話題もあり、事前にオンラインでデートしていれば、お互いの価値観を見極めやすいでしょう。実際に出会った時にうまくいくカップルが多いかもしれません。
出会い系サイトやアプリの運営者も様々な工夫をしています。
happnは「地元で出会う」ことをコンセプトにしています。ところが外出制限後は相手を検索できる範囲を従来の250mから90kmに拡大しました。また「デートを成功させる15のアイデア」というオンラインデートマニュアルを作成し、利用者同士のコミュニケーションをサポートしています。Tinderは本来は課金しないと使用できない機能「パスポート」を無料にすることで、より広い範囲の利用者同士がつながれるようにしています。
Meeticは、日本からでも登録、利用が可能です。ウェブの自動翻訳機能を使えばフランス語ができなくても問題ありません。メールアドレスとプロフィール画像があれば、ニックネームを入力してプロフィールを選択していき数分で登録が完了します。
日本在住のフランス人や日本人の登録者もいるので、住んでいる地域や話せる言語で検索すれば外出自粛中でも日本にいながら国際的な出会いを楽しめるかもしれません。
ただ、日本人(特に女性)はしつこく誘えば断られないと思っている外国人は多いようです。利用する際は、自分の意見はきついくらいハッキリ言う、気乗りしなければきちんと断るなど、毅然とした態度を取るよう注意が必要かもしれません。私はある出会い系サイトで、男性から「僕は従順な女性を探しているんだけど、日本人だから君は従順な人?」というメッセージが来て気分が悪くなり、サイトにアクセスするのをやめました。
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