NHKが作った残念すぎる「テレワークドラマ」 民放では絶対やらないという声

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破れかぶれのNHK

 プロから見ると、どこがそれほど酷いのか。

「出演者の元には、パソコンの他に、少なくとも3台の撮影用カメラが置いてありました。メインはパソコンの映像ということなのでしょうが、周りのカメラとの画質の落差が激しすぎです。それならパソコンは、はめ込みでいいから、最初から撮影用カメラで取ったほうがよほど見やすかったはずです。また、スタジオは使わず、出演者の自宅からのテレワークなんて報じたところもありましたが、どうにもセット感がアリアリでしたね。それなら、NHKのスタジオ使えばいいんですよ。そして音声、パソコンマイクのモゴモゴ音が聞き取りづらかった。演出のつもりかもしれませんが、モゴモゴ音にBGMがカブると、さらに聞き取れない。また、部屋にモノが少ないせいか、撮影用マイクで拾った声も反響していました。こんな習作の域も出ていないドラマでは、視聴者には無論、仕事が減って文句も言えず、機材設置までやらせた俳優たちにも失礼です」(同)

 むしろ、制作風景を見せたほうが面白かったかもしれない。

「NHKはなんだか、コロナに乗じて破れかぶれというか、何でもありな雰囲気です。ひょっとすると、それも放送するかもしれません」(同)

 民放がやるべき番組だったのでは?

「はっきり言ってしまうと、民放は視聴者よりも、スポンサーにお見せできる作品を作らないと、会社が潰れてしまいます。あれは何だ!と怒りを買って、出稿を止められたら死活問題ですからね。ですから、ある程度、実績のあるプロデューサー、ディレクテーでないと、起用されることはない。少なくともワイドショーなどのコーナーで鍛えられ、腕を磨いてからでないと。もちろん、NHKに入局する人も番組を作りたくて行くのでしょうが、東京制作の全国放送を手がけられるのは一握りでしかない。若い人にはフラストレーションも溜まるでしょうし、このコロナ禍ではなおさらでしょう。だからといって、見る側の気持ちを考えない、独りよがりの番組を“みなさまのNHK”が放送してはいけませんよ。テレワークドラマを“民放も追随か”なんて報じたところもありましたが、とんでもない。反面教師にしかなりませんでした」(同)

 大河ドラマ「麒麟がくる」は、6月7日放送分の第21話でストックが切れるというが、さすがにリモートじゃ無理か。

週刊新潮WEB取材班

2020年5月12日掲載

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