ミルクボーイ、フリートーク全盛のバラエティ番組で必ず漫才ができるワケ
たけしも絶賛
東スポWebは3月2日、「たけし ミルクボーイの新ネタ『ビートたけし』を絶賛『笑った』」の記事を配信した。この日、日本テレビ系列では午後8時から「成功の遺伝史 第7弾」を放送したのだが、さっそく、記事の一部を引用させていただく。
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《タレントのビートたけし(73)とお笑いコンビ「くりぃむしちゅー」上田晋也(50)がMCを務める日本テレビ系「成功の遺伝史 第7弾」で、M-1王者の「ミルクボーイ」(駒場孝=34、内海崇=34)が新ネタ「ビートたけし」を本人の前で披露した》(註:デイリー新潮の表記法に合わせた、以下同)
記事によると、たけしは《大爆笑のたけしは「笑った。バカ笑いできる」と絶賛》したというが、番組を見ていない方は、どんな漫才だったのか興味があるに違いない。それでは漫才の冒頭部分をご紹介しよう。
駒場孝:うちのオカンがね、好きな芸人さんの名前を忘れたらしくてね。
内海崇:えっ!?
駒場孝:色々聞くんやけど、全然分からへんねんな。
内海崇:分からへんの。いや、ほんなら俺が一緒に考えてあげるから、どんな特徴、言うて、教えてみてよ。
駒場孝:お笑いのビッグ3の人で、
内海崇:あ、ビッグ3でね、
駒場孝:金髪で、映画監督もしてるって言うねんな。
内海崇:ほー。たけしさんやないか、それは。その特徴は、もう完全にたけしさんよ。
駒場孝:たけしさんな。
内海崇:すぐ分かったやん、こんなんもう。
駒場孝:ちょっと分からへんねんな。
内海崇:何が分からへんのよ。
駒場孝:俺もたけしさんやと思ってんけどな、
内海崇:そうやろ。
駒場孝:オカンが言うには、その芸人さんは「見た目で笑いを取るのは好きじゃない」って言うねんな。
内海崇:ほー、ほな、たけしさんとは違うかあ。たけしさんはね、いまだにハゲヅラ被って、泥棒ヒゲ書いて、ピコピコハンマーを持ってはんやから、見た目で笑かす気満々なんよ。たけしさんってそういう方やから、ほなたけしさんちゃうよ。もうちょっと詳しく教えてくれる?
駒場孝:その芸人さんは、とにかくボケんと気が済まんらしい。
内海崇:たけしさんやないかい。な、たけしさんは、どんだけお堅いイベントでも、必ずマイクにおでこをぶつけるんやから、凄い勇気よ、あれ。
とまあ、あの大人気となった「コーンフレーク漫才」のスタイルで、たけしがネタの新作漫才を作り上げてしまったのだ。FRIDAY襲撃事件という危ない話題も、しっかり言及して笑いを取ったのだから完成度が高い。たけしが絶賛するのも当然だろう。
民放キー局で番組制作に携わるスタッフも、「バラエティ番組のスタッフの間でも、確実に笑いを取れる貴重な芸人さんとして人気です」と言う。
「M-1の優勝から約4か月が経過しましたが、売れっ子の座をキープしています。競争の激しいバラエティ番組の世界で、しっかりと勝ち残っている理由が2人の漫才にあるのは言うまでもありません。日テレなら『成功の遺伝史』だけではなく、3月は『ヒルナンデス!』(平日・11:55)でも番組をネタにした漫才を披露し、やはりウケていました」
ちなみにヒルナンデスの場合も駒場が「オカンが好きな番組を忘れた」と切り出し、内海が「特徴を教えてよ」と返す。
駒場は日テレで昼に放送され、司会は南原清隆(55)だと教える。すると内海が間髪入れずに「完全にヒルナンデスやがな」とツッコむ。
ところが駒場は「この番組は、おじいちゃんがお昼ご飯を食べながらよく見ている」と追加すると、内海は「ヒルナンデスと違うか」と考えを改めてしまう。本当にパターン通りの展開なのだが、不思議なほど笑える。番組でも南原などのレギュラー陣が爆笑する映像が流された。
「ミルクボーイの2人を番組に呼ぶと、その番組が必要とする題材で漫才を作ってくれるわけです。番組スタッフとしては笑いが計算できる貴重な一コマになります。ミルクボーイにとって、フリートークが全盛となっている地上波のバラエティ番組でも、漫才という本業で実力を発揮できる理由の1つでしょう」(同)
番組だけでなく、ミルクボーイにとっても大きなメリットがある。トークと違って漫才はカットされる心配がないという点だ。
「自分たちの面白さを、完全な形で、ストレートに視聴者へアピールすることができます。漫才で笑いを取り、漫才の面白さでブレイクした彼らの芸は、一発屋芸人の一発芸や一発フレーズとは明らかにひと味違います。番組スタッフと視聴者の両方に彼らの漫才が評価されているのですから、出演依頼が殺到して当然でしょう。ミルクボーイがバラエティ番組から引っ張りだこになっている現状は、まだまだ続きそうです」(同)