コロナ禍「あつ森」ブームの陰でGOできないけれど…今がベストな「ポケモンGO」

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皮肉な結果

 実は、このGOバトルリーグがとても楽しい。ローンチ当初から遊んでいた筆者の実感では、いまがいちばん面白いかもしれない。

 いろいろな場所でポケモンを集めて図鑑を埋めていくというコレクション活動が、本作の核心ではある。誰でも楽しめるその気軽さが、ヒットの大きな理由でもあるだろう。

 ただ、格闘ゲームやスポーツゲームのような瞬間的な興奮は味わえない。そこを補うのが対人戦である。しかも、使用するキャラクターは、なにがしかのコストを払って自分自身で育てたポケモンだ。それまでのゲームプレイの成果が試されるのだから否応なく力が入るし、反対に普段のポケモン集めには新たな視点が加わることになる。

 対戦中、通信ラグなどで、こちらが固まったまま相手に一方的に攻撃される、などという場面もあり、思わずスマホを叩きつけたくなったりもするのだが、それも、それだけ熱中させられている証拠だといえる。

 プレイヤー同士の対戦は、本家のポケットモンスターでも重要な要素である。ただ、位置情報ゲームとしての特性が活きる場面ではない。大切にしてきたコンセプトを部分的に封印した「ステイ・ホーム」シフトによって、ポケットモンスター・シリーズ本来の魅力が際立つというのは皮肉な結果である。

 事態が終息すれば、「歩かなければ対戦できない」という条件は復活するだろう。GOバトルリーグ開始当初は、そのためにわざわざ歩くというのが億劫で、結果的にできる回数しか遊んでいなかったが、これほど楽しいのであれば、条件復活後も歩いて対戦をやりたい。筆者の気持ちがそちらに傾いているということから考えると、ウイルス禍とGOバトルリーグ開始の時期が重なるという偶然は、あながち悪いことではなかったのかもしれない。

 ポケモンGOでは、引き続きコロナ対応のアップデートが予定されている。遊び手にとっても運営サイドにとっても、このゲームの持つ可能性をあらためて見直してみる良い機会になるのではないだろうか。

ライター・和田和夫

週刊新潮WEB取材班編集

2020年4月30日掲載

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