コロナ禍で芸人は仕事が次々キャンセル 「競馬大好き芸人」だけは順調という意外
新型コロナの感染拡大で、テレビ番組の収録、ロケの中止が続出している。ダウンタウンの松本人志(56)さえ、《いよいよ。とうとう。ヒマヒマ。》とTwitter(4月7日付)で呟くほどだ。ところが、そんな中でも通常通り仕事をこなしているお笑い芸人やタレントがいるという。“競馬大好き芸人”たちである。
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JRA(日本中央競馬界)が戦時中の1944年以来、76年ぶりとなる無観客レースを行ったのは2月29日のこと。競馬場での観戦はもちろん、ウインズなど場外馬券売り場でも馬券を現金購入することはできなくなり、電話かインターネットによる投票に限定された。そのせいか、売得金(馬券の総売上から返還金を除いたもの)は平均して前年の8割ほどが続いていた。だが、無観客レースで7週間が経った4月18日、JRAが開催する全会場の売得金が前年を上回った。業界記者はいう。
「多くのスポーツが開催中止や延期に追い込まれる中、よく粘ったと思います。競馬場や場外馬券売り場に行かない馬券購入も、電話投票やインターネット投票に慣れてきたのもあるでしょう。競馬場でライブ観戦するのは格別ですし、大歓声は騎手を鼓舞する。とはいえ、入場券は100~200円。JRAとしては、警備や係員などの人件費を考えたら、観客がいるからといって儲かるというものでもなかったはず。公営ギャンブルの売得金の一部は国庫へ納付されますが、オートレースや競輪、ボートレースなどが軒並み売上を落とす中、競馬だけが頑張っているのはファン層が厚いからでしょうね」
さて、本番はここから。無観客とはいえ、馬券を購入するファンがいる以上、競馬中継の番組をなくすことはできない。民放プロデューサーが言う。
「生放送の情報ワイドショーやラジオ番組に出演しているお笑い芸人以外は、ほぼ仕事がなくなっている状況です。そんな中、順調に仕事を続けているのが“競馬大好き芸人”です」
“競馬大好き芸人”とは、『アメトーーク!』(テレビ朝日)の企画で生まれたという。2010年に“競馬芸人”というくくりで競馬ファンの芸人たちがその思いを熱く語って評判を呼び、15年に第2弾が放送され、17年の第3弾では“競馬って面白いよ芸人”に。昨年11月の第4弾で“競馬大好き芸人”と名付けられたのだとか。
「第1弾から第2弾までに間が空いているのは、スタッフの迷いもあったのかもしれません。公営とはいえギャンブルは、バラエティでは鬼門ですから。かつては大橋巨泉さん(1934~2016)が、『11PM』(日本テレビ・読売テレビ)で競馬を扱ったり、競馬ルールに寄せた『クイズダービー』(TBS)などの番組を作ったこともありましたが、追随するテレビマンはいなかったと思います。ギャンブルは視聴者受けがあまり良くなかったからでしょう。その負のイメージを払拭したのが、1990年前後に活躍したオグリキャップと武豊騎手(51)です。JRAは芸能人をCMに起用するようになり、芸能界との繋がりもあります。そのあたりから競馬中継にタレントが起用されるようになりました」(同)
競馬に興味のない方は、競馬中継番組がそんなにあったっけ、と思われるかもしれない。
「東京キー局では『ウイニング競馬』(テレビ東京:土曜15時~)と『みんなのKEIBA』(フジテレビ:日曜15時~)があり、BS11の『BSイレブン競馬中継』も土日に放送されていますし、地方でもそれぞれ番組が制作されています。また『馬好王国~UmazuKingdom~』(フジ)など競馬情報バラエティも放送されています」(同)
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