“45億円興行”海老蔵の襲名披露がコロナで延期に 関連イベントにも打撃

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 東京の歌舞伎座で、5月から7月までの3カ月間を予定していた「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」。延期が決まったいま、その“損失”をはじめとする様々な余波が生じている。

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「歌舞伎は襲名披露で、宝塚は退団公演で稼ぐ」なんて言葉もあるくらいだから、コロナ禍の折とはいえ、延期は苦渋の決断だったに違いない。なにしろ、大名跡「團十郎」の十三代目を継ぐ市川海老蔵(42)の襲名披露は、“30億円興行”といわれた父の十二代目襲名時を優に超えると目されているのだ。演劇関係者の話。

「あくまで試算ですが、4千円から2万5千円前後のチケット代と席数1800からすると、1回の公演が3300万円ほど。1日2部、ひと月を23日ほどで計算したら、15億超。それが3カ月ですから、ざっと45億円となります」

 1985年に先代が團十郎を襲名したときは、

「大名跡が20年間も空席だったこともあって、昭和の歌舞伎界最大のイベントでした。やはり3カ月興行が行われ、あれほどの収入をあげたのです」

 令和の一大イベントで見込んだ「45億円」。襲名披露がなくなるわけではなく、いずれ開催されれば懐に入るとはいえ、当座の影響は少なくないという。演劇評論家の上村以和於(いわお)さんもこう語る。

「松竹は今年、この興行に一番力を入れていたはずで、巨額のチケット代が入らなくなるのは、運営上、相当キツいでしょう。襲名披露以外にも8月ごろまで毎月予定されていた公演もできなくなりますから、松竹はなんとか赤字を出さないよう必死だと思います」

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