日本のコロナ感染のピークは2~3月だった? 梅雨の多湿が追い風に

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 コロナ禍に“油断大敵”なのは言うまでもないが、夥しい悲観論が打ち寄せるなかで冷静でいるためには、先、すなわち出口が見えている必要がある。その点、医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は、こんな見解を披瀝する。

「国立感染症研究所の『インフルエンザ関連死亡迅速把握システムによる2019/20シーズン21大都市インフルエンザ・肺炎死亡報告』によれば、この冬はインフルエンザが流行しなかったのに、東京では2~3月、ほぼ毎週100人以上が亡くなっています。断定はできませんが、そこに新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった人も含まれているとしたら、2~3月にはピークが来ていたことになる。たしかに韓国や台湾のピークが2~3月だったのに、日本だけズレているのは不自然です」

 いま感染が拡大しているとしても、日本医科大特任教授の北村義浩氏は、

「コロナウイルスは紫外線で無害化することがわかっているので、5月末ごろから感染者数が落ち着く可能性があります」

 との見通しを立て、さる医療ジャーナリストも、希望を届けてくれる。

「米マサチューセッツ工科大の研究チームは、感染の9割は平均気温3~17度の地域で発生し、18度以上で絶対湿度が1立方メートル当たり9グラム以上の土地では、発生率が6%未満だ、と報告した。米メリーランド大の研究グループの報告も、感染が深刻な都市は平均気温5~11度で、絶対湿度が4~7グラムだとしています。北京航空航天大と清華大のグループも、中国100都市の感染状況を分析し、高温多湿で感染が減少する、と発表。湿度が高いと、ウイルスの周囲が水分で覆われて地面に落ちるというので、日本の梅雨はウイルスの強敵になりそうです」

週刊新潮 2020年4月23日号掲載

特集「『命か経済か』で『安倍官邸』を悪玉に!『小池知事』の『希望・野望・策謀』再び」より

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