「文在寅」圧勝で確定“日本を褒めることを禁止する”法案のヤバい中身

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「ホロコースト法」を参考にした法案

 光復会が推進する「対日称賛禁止法」の基礎となっているのは、2018年12月に「共に民主党」の朴光温(パク・グァンオン)議員が発議した「日本の植民地支配と日本軍の性奴隷制度の被害者に対する虚偽および情報操作禁止法」だ。2018年には成立まで漕ぎつけられなかったこの法案だが、光復会は、今回の総選挙前に行った候補者アンケート調査で、全候補者の実に97%以上が、今国会での親日称賛禁止法の成立に賛成するとの回答を寄せてきたと明らかにしている。一度は葬り去られたはずのこの法案に、彼らは再び命を吹き込もうとしているのだ。

 フランスやドイツなどの「ホロコースト法」を参考にしたと言われているこの法案は、つまり、日本統治時代に対して事実と異なる主張をしたり事実を歪曲したりすれば処罰されるという法案だ。具体的には、慰安婦と徴用工の問題をはじめ、日帝の植民地支配や侵略戦争行為について歪曲・美化・鼓舞または宣伝する者には、「2年以下の懲役、または2000万ウォン以下の罰金を科する」となっている。

 さらに、このような親日的な主張をオンライン上で拡散する行為も禁止しており、インターネット上でこれらの主張に同調する一般人の行為も処罰対象となる。インターネットプラットフォーム運営者は、関連コンテンツを削除する義務があり、義務に違反した場合は最大650億ウォンもの罰金を科せられてしまう

「親日称賛禁止法」の前にひれ伏せとでもいうように、光復会は、最近、保守的なケーブルチャンネルの「テレビ朝鮮」と「チャンネルA」の廃局を求める請願運動まで率い始めた。

 昨年6月、日本政府の半導体部品の輸出規制について「テレビ朝鮮」と「チャンネルA」はそろって、「(文在寅)政府が反日感情を煽っていることが果たして韓日葛藤の解決策になるか」「竹やりを手に持って日本と戦おうという曹国民情首席の主張は韓日関係に何の役にも立たない」と報道。これが「親日美化」的な発言をしたと主張しているのだ。

「親日称賛禁止法」が成立すれば、当然、このテレビ局が行ったような報道は、制裁の対象となるだろう。さらに、同法によって、メディアや評論家はおろか、一般のネットユーザーまでもが、政権の主張と異なる「日韓関係」の真実を語ることを禁じられてしまうのだ。

 韓国国民の圧倒的な支持を得ている文在寅政権と与党の「韓国内の親日狩り」は、これからもいっそう加速化する見通しだ。

金昌成
韓国在住のジャーナリスト。韓国政財界や芸能界など幅広い分野で記事を執筆。来日経験も多く、日韓関係についても精力的に取材を行っている。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年4月22日掲載

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