三浦翔平の配役は難航!?…浜崎あゆみドラマ「M 愛すべき人がいて」の楽しみ方
両方のチェックがあるらしく
4月18日からスタートした「M 愛すべき人がいて」（テレ朝）。浜崎あゆみとエイベックスの松浦勝人会長との秘めた恋を描いた、小松成美の同名小説（幻冬舎）を原作としています。
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出版は昨年8月。その頃から「なんで今さら」という指摘は多々ありました。
「幻冬舎の勝負作ということで、いつものように小松さんに執筆を依頼し、小説という形にしてはいましたけれど……。ファーストアルバムに入っている曲『As if』は当時から、不倫でもしてるのか？と話題になっていましたしね」
今回、ドラマをテレ朝と共同制作するAbemaを率いるサイバーエージェントの藤田晋社長が出版直後、〈大阪から帰る新幹線の中でこの本を読んでいたら、涙で前が見えなくなりました〉とブログで綴ったように、映像化・映画化も同時に進んでいました。
その割には、出版から8カ月が経過しての映像化だったわけですが、
「あゆ役は最初から、エイベックスの安斎かれんで決まっていました。松浦さんの秘蔵っ子ですから。松浦さん役は難航したみたいで、三浦翔平に落ち着くまで、だいぶ断られていたようです」
と、芸能関係者。そもそも存命の人物を演じるにはハードルが高いのは言うまでもありませんが、
「Twitterでは、“三浦翔平が松浦さん役を演じるの美化しすぎではないかという意見も結構あって、それに対して、松浦さんがツッコんだりする場面もありましたね」
「松浦さん、浜崎さん、両方のチェックがあるらしく、それも時間がかかった理由かもしれません。現場は大変だったみたいです。で、結局むかしの大映ドラマみたいなノリに仕上がったと聞きましたけれど……」
大映ドラマといえば、「少女に何が起こったか」「スチュワーデス物語」「スクール☆ウォーズ」……。辛い境遇から運命に翻弄されながらも伸し上がっていく成長物語で時にミュージカルもビックリな荒唐無稽な演出、そして主人公の心情を斟酌するナレーションなどが共通項でした。
さて、第1話。田舎から上京した「アユ」が松浦氏役の「マサ」と六本木のクラブで出会い、2人きりのボイストレーニングが始まり、“平成の歌姫”への階段を二人三脚でのぼり始めようとするまでが描かれます。
〈おれは神様なんかじゃねえ。だがな、神様からのメッセージは届く〉
〈5万人の心を揺さぶろうと思ったら、まず目の前の人の心を揺さぶれ〉
〈お前は虹を渡りたいんだろ、だったらその虹を俺が作ってやる〉
こんな“名言”もリフレインされ、楽曲はエイベックス・サウンドなのでタイムマシンです。ラストでは（事情があってですが）、アユがマサの待つレストランの外から“名曲”を歌い出して……。
怖いもの見たさ
エイベックスとおぼしき会社の社長を高嶋政伸さんがやったり、マサの秘書に眼帯着用の田中みな実さんが起用されたりした時点で、その怪演ぶりとアクの強さは予想されました。
もっとも、会社の売り上げの8割を稼ぎ出す天才プロデューサーの来社を社員が最敬礼で迎えたり、そのキャラがキモチ悪さ満点だったり、アユが当初所属していた芸能事務所社長が今ならセクハラ・パワハラで一発アウトな感じだったり（実際はサンミュージックに所属していました）……。
つまり、完全に当人が特定されるなかで“冒険”している点は、作り手側の怖いものなし感が見え隠れします。裏返せば、視聴者側の「怖いもの見たさ」が試されていると言えるかもしれません。
あゆファンのスタイリストに聞くと、こんな反応。
「アユ役の安斉さんがナレーションも担当してますけど、セリフが完全に棒（読み）でしたね。大映ドラマのナレーションって素晴らしかったですよね？ まあ新人ですからそれは仕方ないとしても、アユのマネージャーを河北麻友子さんが演じて、出番を告げたりするセリフが一言二言なんですけれど、それも棒なのには笑ってしまいました」
「ドラマ全体は安っぽい印象で、だからダメってわけじゃないですけど、ツッコミどころが多すぎて。安斉さん、がんばってはいますけれど、やっぱり昔のおはま（＝あゆ）の可愛さにもぜんぜん勝てないですよ」
番組のサイトでは関連グッズも販売していて、番組ポスターをモチーフとしたクリアファイル（税抜350円）、ドロップ缶（税抜450円）、シングルCD風付箋（税抜600円）の3点。ドロップ缶が時代を感じさせる。
「SUITS/スーツ2」（フジ）のTwitterフォロワー数は4万人を超えているのに比べると、こちらは1万には届かず、時代を創った2人を描くドラマにしては少し寂しい感じもしますが、次回は更に強烈なキャラが登場するようです。
