コロナ巣ごもり生活 100万部突破『ペスト』に学ぶ

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〈一匹の死んだ鼠につまずいた〉

 こんな言葉から物語が始まるアルベール・カミュ著

 1940年代のアルジェリア・オラン市で伝染病ペストが発生。人々の見えない敵との闘いを描く本書は、新型コロナウイルスの流行後、15万部以上を増刷、累計で100万部を超えたという。通常の売上は年間5千部ほどなので、わずか2カ月で30年分に匹敵するほどの売れ行きということになる。

 その反響について、東京の紀伊國屋書店新宿本店の担当者は、

「入荷しては売り切れを繰り返していて、男女を問わず、40代から50代を中心に手に取られています。...

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