コロナ禍で加速するテレワーク 待ち構える“雇用大量破壊”
コロナ禍によって窮地に立たされた安倍政権だが、「働き方改革だけは達成された」との声がある。要は、テレワークの普及が一気に加速したというワケだ。経団連に加盟する大企業の7割がすでにテレワークを実施。とはいえ、コロナ後に待ち構えているのは容赦なき“雇用破壊”だという。
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たとえば、JT(日本たばこ産業)は全従業員を原則在宅勤務にすると発表。日立やソニーといった大手メーカーも社を挙げてテレワークに舵を切った。
経済部記者は、
「コロナの感染拡大を受けてテレワークを導入した企業に取材すると、“思いのほか、うまくやれている”という意見が多いですね。一斉休校のせいで幼い子どもの面倒をみなければならない社員も、自宅で仕事ができれば問題ありません。ムダな会議やミーティングが減って作業効率が上がったとも言われる。コロナ騒動が収束してもテレワーク化の流れは止まらないと思います」
一方で、問題点も指摘される。社員同士が雑談するなかで良いアイディアが生まれることもなくなる。だが、それ以上に深刻なのは、中高年社員のIT知識不足だろう。
たとえば、会社からテレワークを言い渡され、自宅で資料をまとめていたアナタに20代の部下からこんな連絡があったとする。
〈お疲れ様です。明日の取引先との会議はZoomで行いたいと考えていましたが、先方はSkypeでも構わないそうです。事前の打ち合わせをSlackで進めたいので、早めにご登録ください〉
この文面を目にして凍りついた向きは要注意である。
ちなみにZoomとSkypeはオンライン会議に用いられるビデオ通話アプリ。Slackはビジネス向けのチャットツールのことを指す。
「テレワークが主流になると、これまでのように“ITは苦手”では通用しません。電話やメールだけで済まそうと考えるのは大間違い。取引先とのやり取りにも支障が出てしまうため、コロナ後に降格されても文句は言えません」(同)
決して、LINEやFacebookを使えるくらいで満足してはならないのだ。
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