1日1組か折詰かドライブスルーか…コロナ禍を生き抜く高級レストラン・ガイド
ミシュラン3ツ星「石かわ」はグループで…
コロナ禍を受け、「この辺りでやってるレストランはあそこくらい。それもテイクアウトだけ」などといった会話が交わされるようになった。週刊新潮のコラム「記念日の晩餐」でこれまでにご紹介した飲食店も、休業や時短営業を余儀なくされている。
香港に本店を構える中華の名店「家全七福酒家」は、東京店は丸ビルの閉館に伴い休業中で、大阪店は閉業。先行きが見えない状況の中、大阪店は早く閉店した方が傷は浅いと判断したという。
他のレストランは一体どんな状況かと調べてみると、ホテル内の店舗は大多数が休業中。
個人経営の店で多いのは、短縮営業を続け、テイクアウト専用メニューなどを販売しつつ嵐が去るのを待つケース。たとえば青山の大型イタリアンレストラン「テストキッチンH」はディナーの営業時間を短縮する代わりに、以前は行っていなかったランチ営業を始め(12時~16時L.O)、テイクアウト用の新メニューを開発。6種の肉の入った「六度手間の特製ボロネーゼ」(税別2500円)や、自家製パスタソースとチーズ、オリーブオイル、スパゲッティ(80g)のセット数種(各税別2500円)などに加え、シェフが愛用する樹齢600年の古木のオリーブオイルも販売している(1本250m税別3500円)。※テイクアウトは予め受取時間を連絡のうえ来店を。
広尾のイタリア料理店「リストランテ ラ プリムラ」や代官山のカウンターフレンチ「レストラン ル・ジャポン」は、コロナ対策を徹底するために予約数を1日1組に絞り、完全予約制で営業。「レストラン ル・ジャポン」では、週末限定でおすすめ料理5種の詰め合わせ(税込1万円)を用意し、店頭販売やクール便での配送を行っている。内容は通常店内で提供している創作フレンチと異なり、長萩和牛のローストビーフ(200g)やホホ肉の赤ワイン煮込みといった伝統料理が中心だが、大好評ですぐに売り切れてしまうとか。
東麻布の日本料理店「御料理辻」では、営業時間を短縮しながら以前通りのコース(昼は税別8000円、夜は税別1万5000円)を提供しているが、3000円(税込)のお弁当も販売。焼魚や煮物など約20種の料理に使われている食材は選り抜きの旬のものばかりゆえ、利用者側としては継続販売を願いたくなってしまう。※お弁当は、夜に受け取る場合は前日まで、昼に受け取る場合は2日前までに要予約。
神楽坂のミシュラン3ツ星日本料理店「石かわ」と、その姉妹店「虎白」「波濤」では、各店が趣向を凝らした折詰を予約制で販売。「石かわ」と「虎白」では内容の異なる「二段重折詰料理」を、「波濤」では「二段重折詰ちらし寿司」を、いずれも一折1万6200円(税込)で用意している。引き渡しは店頭のみだが、複数店舗の折詰を購入する場合には、指定する店舗でまとめて受け取ることも可能。各店の折詰を食べ比べられる貴重な機会とも言えそうだ。※販売期間は当面4月19日(日)までの予定。注文は各店舗ではなく、予約専用ダイヤル(TEL.03-5228-6077)またはメールアドレス([email protected])へ。昼の受け取り分は前日18:00、夜の受け取り分は当日14:00が最終受け付け。
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