座頭市はゴジラのように歩いていた――“音楽家”勝新太郎を見抜いていた伊福部昭

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湯浅学「役者の唄」――勝新太郎(6)

 音楽評論家の湯浅学氏が、勝新太郎の音楽家としての魅力を繙く。「座頭市」と「ゴジラ」という、一見つながりはないように思えるふたつの作品に共通点を見出したという湯浅氏、そのココロは……。

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 勝新がこの世を去り、追悼するテレビ番組がいくつか放送されたが、その中に、「題名のない音楽会 『音楽家・勝新太郎を偲んで』」というプログラムがあった。放送は1997年7月27日、勝新逝去の約1カ月後だった。

 司会は永六輔、コメンテーターとして映画評論家の白井佳夫と勝新の三味線の兄弟弟子である杵屋勝錦吾が出演している。...

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