「韓国」トンデモ総選挙 慰安婦団体と徴用工遺族が対立

国際 韓国・北朝鮮

  • ブックマーク

“補償をよこせ”

 一方、元徴用工の遺族らも遺族会を設立し、日本企業に賠償を求めるなど“反日工作”に余念がない。

「実は、元徴用工の遺族らでつくる政党『行こう!平和人権党』も“市民推薦候補”を狙って与党にすり寄っていた。でも、尹氏が選ばれたことで、それが霧消してしまったのです」

 これにより、元徴用工の遺族会は積年の恨みを爆発させた。

「遺族会は“元慰安婦はすでに十分な補償を受けているが、元徴用工は何ももらっていない”“共に民主党の行動はアベよりも悪い”などと罵ったのです」

 結果として、増長する慰安婦団体に待ったがかかったのは日本にとって僥倖か。ところが、だ。

「元徴用工の遺族らは日本から4兆ウォン(約3500億円)の未払い賃金を受け取ることを公約に掲げ、独自に選挙を戦うことを決めました」

 困ったことに“憎き日帝”で鎬を削るのは、この2団体に限らない。

「16年8月、三菱重工業に対し、元徴用工遺族らに1人当たり9千万ウォンの賠償を命じたソウル中央地裁の元判事も、与党の公認を受けて出馬。彼は、18年に現職判事の身分で、朴槿恵前大統領と当時の最高裁判事の裏取引を告発したことでも知られる。文政権の司法改革の口実を作った人物で、文氏が裏で糸を引いていたことが白日の下に晒されたわけです」

“猫も杓子も反日”という総選挙ゆえ、こんな問題も。

「今回、『共に民主党』はタマネギ法相ことチョグク前法相に近い候補者たちとの連携を切ったんです。彼らは苦しい選挙戦を強いられることになります。チョ氏と親しかった元大統領府秘書官の候補者など、レクサスを所有していると政府機関に発表されてしまった。彼が掲げた“親日勢力の清算”という公約も水の泡、あまりの皮肉です」

 コロナとともに拡がる韓国政界の無秩序。

週刊新潮 2020年4月9日号掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。