内村航平、五輪延期で“選手宣誓”の大役を逃す 出場危機も

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 五輪に“主将”という役職があることをご存じか。

 過去に古賀稔彦や谷口浩美、井上康生らが就任。先のリオ五輪では吉田沙保里が務めている。

「栄誉あるようにみえて、実際は誰もやりたがらない“汚れ役”でした」

 と日本オリンピック委員会(JOC)関係者が語る。

「開幕前はさまざまなイベントに駆り出され、会期中も他競技の応援に奔走する。自身の練習もままならず、そのせいか、“主将は金メダルを獲れない”というジンクスまであります」

 ところが、東京五輪に限っては、われこそはと手を挙げる者が多いのだとか。なぜなら、

「開催国の主将には“選手宣誓”という大役があるんです」

 なるほど。これはある意味、金メダルよりも価値がありそうだ。

「もちろん誰でもいいわけではありません。実績と知名度があり、他選手に尊敬されている。できればメジャー競技がいい。その全ての条件を満たす選手が一人いる。内村航平(31)です」

 五輪連覇の体操選手。たしかに誰もが納得、である。

「実は、本人の出場が正式に決まれば、“内村主将”がJOC内で既定路線となっていました。内村本人も内諾していたそうです。でも、五輪が1年延期されることになり、それがご破算になってしまいました」

 なぜか。

「彼はここ1、2年、加齢による衰えが著しく、現状、国内4、5番手でギリギリ代表になれるレベル。1年後は確実に若手に抜かれていますから、主将どころか出場も覚束ないでしょう」

 内村にとって“新型コロナ”は、文字通り“疫病神”だったようだ。

週刊新潮 2020年4月9日号掲載

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