米倉涼子を失ったオスカー、社員も大量退社していた 背景に “創業者娘婿”の存在
「米倉涼子」退所を招いたオスカー創業者の娘婿(1/2)
創立50周年の節目に、大手芸能事務所「オスカー」が揺れている。創業者の娘婿が獅子身中の虫として君臨、社員が約3割も遁走した。看板女優・米倉涼子の訴えは届かず、退所を選ぶことになった。上戸彩、武井咲がこれに続き、帝国は崩壊の一途を辿っている。
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所属タレントは6500名。ギネスブックもビックリの巨大な芸能事務所「オスカープロモーション」は、福岡出身の古賀誠一氏(80)が天理高校を卒業後、タレント事務所勤務などを経て、一代で築き上げたものだ。
ゴクミこと後藤久美子の成功を足掛かりに、「第二のゴクミを探せ」をコンセプトにして全日本国民的美少女コンテストを立ち上げ、そこから米倉涼子、上戸彩、武井咲(えみ)らが輩出してきた。
東京・表参道の本社にも、ゴクミ、米倉、上戸、菊川怜、武井、剛力彩芽……の順にポートレイトが飾られている。現在の貢献度ならゴクミはそこから外れてしかるべきだし、ZOZO・前澤友作前社長との恋愛で仕事がほぼゼロ状態だった剛力もまたしかりなのだが、令和の時代にあって、過去の貢献も忘れず、序列を重んじる昭和の緩やかな空気が漂っている。
もちろんそれはひとえに古賀氏の愛情ゆえのことで、経済合理性に左右されない生き方の表れと言えるのかもしれない。他方、彼らタレント、そして彼らを支えるスタッフは「古賀組」を自任し、「古賀教」を奉じる者たちであり、“古賀さんのためなら”とひと肌もふた肌も脱いできた。
「ドクターX」シリーズで当代一の女優となった米倉も古賀組であり古賀教の信者だが、そんな彼女はある大物俳優に、
「古賀さんが社長でなくなるなら、私オスカーを辞めますから」
などと告げ、かねてより不退転の決意を表明していたという。昨年末には、剛力、武井と共に「オスカー3人娘」として事務所が猛プッシュしてきた忽那汐里(くつなしおり)が退所。そしてこの3月にもタレントの岡田結実(ゆい)、韓国出身の人気モデル・ヨンアが事務所を辞めることが発表されているが、「米倉退所」はそれらを遥かに凌駕するインパクトだ。同社の関係者に聞くと、
「そんなふうに言いましたか……。古賀社長に育ててもらったことを大変恩義に感じている米倉が離脱となれば、上戸、武井も同じ気持ちですから、米倉に続く可能性は高いと思いますね」
米倉の怒りの源は何なのか。異変はすでに数年前から起こっていた。
「ここ3年で毎年15人ほどの社員が辞めています。この3月と4月にも、役付きで屋台骨の『20年選手』3人が退社の見込み。理由は古賀氏の娘婿のパワハラとされている。彼ら社員はみな古賀氏率いるオスカーを愛してきたけれど、そうではなくなりつつある現実を悲観し、辞めていくんです」(同)
160人ほどいたオスカーの社員の約3割が退社とは穏やかではない。櫛の歯が欠けたように、とはまさにこのことだ。
娘婿とは専務の堀和顯(かずあき)氏(49)を指し、古賀氏の長女でオスカー常務・幸子氏の夫に当たる。ちなみに次女は女優の久我陽子だ。
「目黒区内の小中学校でふたりは同級生でした。同窓会か何かで再会して意気投合。共に酒が好きで量も飲む。良縁に恵まれなかった幸子さんは入れこんでしまった。それまで和顯さんは、IT企業のコールセンターでバイトのまとめ役をしていたとか、タクシードライバーやバイク便の配達員をやっていたなどと聞きましたけど……。結婚は12年目で、結婚の翌年に役員としてオスカーに入社。初めにデジタル・企画制作部門を担当し、その後に宣伝も担務として追加、2年前の夏から財務も担う専務になっています」(同)
所属タレントやスタッフに注がれる古賀氏の愛はむろん、娘に対してはそれ以上のもので、溺愛という言葉がふさわしいかもしれない。ある大手芸能事務所幹部は、オスカーのゴタゴタは今や業界の常識と断ったうえで、こう総括する。
「要するに、古賀氏が娘可愛さに娘の言うことを鵜呑みにしてしまい、娘婿を取り立てた。その結果、幹部を含めた古参の社員たちが娘婿に反発し、大量に辞めていっているのが真相です」
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