BS無料放送「Dlife」が終了 辛口コラムニストが愛した理由

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 知る人ぞ知る、BS無料チャンネル「Dlife(ディーライフ)」が3月31日をもって放送を終了する。このチャンネルをこよなく愛したコラムニストの林操氏は、あまりにも残念と嘆く。

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 2020年3月31日の火曜日。レーワ元年度の大晦日になるこの日は、ニッポンがまた一歩、貧しい後進国に向けての下り坂を後退する日であります。

 日銀や公的年金が株で打ってきた底抜け博打の2019年度分の大損が確定する日だから、というのもあるけれど、ワタシにとっちゃそんなことよりはるかデカいのは、Dlifeの放送が終わっちゃう日だから……という理由。

 あ、DlifeってのはBSデジタルであのディズニーがやってた無料チャンネルで、でも、いわゆるディズニーものだけ流してる局ではまったくなく、特に大人が見る昼・夜の時間帯は、メイド・イン・ハリウッドから韓流までの外国ドラマ、それとマーサ・スチュワートからジェイミー・オリヴァーを経てメアリー・ベリーに至る米英おいしいもの番組、ついでにちょっと旅モノや動物モノもありますっていう編成でした。

 ときどき大阪や名古屋の準キー局制作の30分モノの情報バラエティーが流れたり、WOWOW制作のドラマが飛び込んできたり、Dlifeが日本で制作したのであろうディズニー紹介番組が割り込んだり、他の民放BSを埋め尽くしてる通販番組が侵入してきたりもするものの、基本的に1日中、チャンネル回せば画面は異国。ニッポンの現実およびTVにほとほとうんざりしているワタシにとってはありがたく、また、かけがいのない存在です。

 いや、たとえば海外ドラマに限るなら専門チャンネルはいくつかあるし、今ならオリジナル作品まで山盛りのNetflix、Hulu、Amazonのネット系もある。でも、そっち系にはさほど食欲が湧かないんだよね、ワタシの場合。有料だわ契約が要るわで面倒だし、ネット系はTVとは別の操作が必要なのもまた面倒。専門チャンネルだとドラマばっかりで、料理だの旅行だのお気楽系ノンフィクションが少ないのも、なんだか重くて気詰まりだし。

 そう考えるとDlifeってのは、タダですぐに飛んでいってダラダラしていられる海外へとつながる“どこでもドア”。その楽しさ、便利さ、気軽さたるや、ドラえもんがのび太に出してやる夢の道具に、マジ匹敵します(個人の体験です)。

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