スカーレット「戸田恵梨香」は違和感ナシの◎ 朝ドラ女優に立ちはだかる“老け役問題”

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 最終回を迎えたNHK朝ドラ「スカーレット」。平均視聴率は20%の大台には届きそうもないが、評判は決して悪くなかった。それも終盤に近づくにつれ……。最大の要因はヒロインの戸田恵梨香(31)の演技力、最終的に40代後半の老け役を違和感なくこなしたことにあるという。

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 朝ドラの平均視聴率が20%に届かないのは、15年前期の「まれ」(ヒロイン・土屋太鳳[25])の19・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)以来となる。だが、「スカーレット」には“駄作”との声は聞こえてこない。むしろ、終盤に評価が上がった感がある。

 戸田本人は撮影を振り返り、「NHKウィークリーステラ」(3月27日号)で、こう答えている。

《……私は15歳から40代後半までの喜美子を演じてきましたが、役を生きるってこういうことなんだと、しみじみ感じました。31歳の私が40代を演じているのに、まったく違和感がないんですよ。まるで、喜美子と一緒に自然と年を重ねているような感覚。「これが“朝ドラのすごさか!」と改めて実感しました……》

 かつて“新人女優の登竜門”と言われた朝ドラだが、この台詞はとても新人女優が口にできるものではない。民放プロデューサーが言う。

「彼女が女優デビューしたのは、子役として出演した2000年の朝ドラ『オードリー』ですからね。“役を生きる”なんて言葉は女優歴20年のベテランだからこその発言と言っていい。戸田自身、40代を演じて違和感がなかったと言っていますが、それは見る側も一緒でした。特別な老けメイクを施すこともなく、口調をややスローに、声はより一層低く、動きを緩慢にすることで40代後半を表現していたのは見事だったと思います。実年齢は10歳くらいしか離れていない伊藤健太郎(22)の母親の役も違和感がなく見事に演じていました」

 むしろ番組初期に、セーラー服姿で演じた15歳役のほうが批判の声は多かった。

「さすがにピチピチ感は、演技力ではカバーしきれないですからね。その点については、前作『なつぞら』のヒロイン・広瀬すず(21)は、もともと童顔ですから自然でした。逆に、番組終盤になると、彼女の妹を演じた当時17歳の清原果耶が、離婚間近の30代を見事に演じたことで、広瀬のほうは“いつまで経っても10代”との声が上がっていました」(同)

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