「コンドロイチン」では改善しない! 整形外科医も驚愕 「ひざ」「腰」の痛みを根治する「骨格矯正」
立てるように、歩けるように
思わぬ副次効果も得られます。仙腸関節がしまってお尻の形が整うと、内臓下垂が解消されてお腹が引っ込みます。すると姿勢がよくなって胸郭が広がり、下がっていた肩の位置が矯正され、プロポーションがよくなります。
実は、仙腸関節の矯正を始めてから、困ったことがありました。問題を抱えていた人がみな、大本が治って私のもとに通わなくなるので、営業的にダメージを受けたのです(笑)。
私が開催するセミナーに参加している、東北地方のある病院に勤務する理学療法士も同様です。この人は病院に戻って、仙腸関節の矯正を実践したところ、それまで歩行が困難だったり、立てなかったりした人が、みな症状が劇的に改善され、整形外科の患者が減ってしまったそうです。
具体例をいくつか挙げましょう。肝臓がんで入院し、2カ月後に歩けなくなっていた60代半ばの女性は、1日で歩けるようになりました。60代後半から80代で足がグラついて、なにかにつかまらないと歩けなかった人も、施術後にはスタスタと歩けるようになりました。椅子から立ち上がれなかった人も、簡単に歩けるようになっています。
五輪にも出場したさる著名な50代の元スポーツ選手は、現役時代からひざを痛めていて、学生時代から正座ができなかったそうです。ところが、私の仙腸関節への矯正が終わると、30年ぶりに正座ができたので、驚いていました。
また、私の母は93歳で、人工関節を入れていて以前から歩行器が必要でしたが、いよいよ立てなくなりました。母は私の整体を信じていませんでしたが、立てなくては困るので、1週間ほどかけて仙腸関節を矯正しました。結果、歩けるようになったのです。すると脳にもよい影響が出るもので、ほとんど言葉を発しなくなっていたのが、喋るようになりました。
さて、何度も述べてきたように、仙腸関節こそが体のゆがみの大本なので、ここを矯正することで、腰やひざ以外にも好影響が期待できます。
いま、ほとんどの人が問題を抱えているのが首、肩、腰の3点セットです。デスクワークが多いことやスマートフォンの常用による姿勢の悪化が影響し、拍車がかかっています。しかし、首についても筋肉のつまりやねじれが解消され、ストレスがなくなります。また肩についても、両肩が内側に巻き込まれ、肩や首のこりの原因になる巻き肩も、自然に治ります。
最近、ロコモという言葉をよく聞きます。ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の通称で、骨や関節、筋肉などの運動器が衰えた結果、立つ、歩くといった基本的な機能が低下している状態を指します。端的に言えば、骨盤が後ろに傾いて、いわゆる“うんこ座り”ができない人が増えているのです。
このことは健康寿命にも大いに関連しますが、その大本も仙腸関節。すなわち仙腸関節は、健康と長寿の大本でもあるのです。
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