【コロナ禍】日本は感染抑止できているのか 断トツに少ない「人口あたりの死者数」

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意外に低位なアジア各国

 次はアメリカなどの主要国と、日本を含めたアジアの状況を表にまとめてみた。

 まず注意を要するのが、アメリカの順位は今後、感染者数も死者数も急激に伸びていく可能性が高いということだ。

 その上で表を見ると、積極的な検査が評価された韓国、対応策のお手本という声もあったドイツ、そして真偽のほどは不明だが、とにかく強引に抑え込んだと宣伝している中国の3カ国は、ほぼ類似した順位に位置している。

 日本は、韓独中の3か国より更に下位であることが分かる。テレビのワイドショーでは中国、韓国、そして日本の対応策を比較する報道が少なくないが、このデータ上では日本が“善戦”していると言える。

 WHOは台湾のデータを発表していない。これまでに報道された数字を計算してみると、100万人あたりの死亡者数は0・08人とアジア各国の中でも際だって低く、全体の順位としては82位となる。

 これに対して、ヨーロッパの状況を見てみよう。ワースト1位のサンマリノから、50位のチェコまで、ヨーロッパ諸国は何か国が入っているのか、数えてみた。

 結果は30か国。何と全体の60%を占めるという結果になった。一方のアジアは韓国、中国、マレーシアの3か国にとどまっており、全体の6%に過ぎない。

 ひょっとすると、欧米のメディアは着眼点を誤っているのかもしれない。日本だけが突出して死者数が少ないのではなく、アジアの全体的な傾向と位置づけられるかもしれないのだ。もしくは、ヨーロッパが桁違いに多いと言ったほうがいいのだろうか。

 ここ数日、東京都の感染者数が増えている。不気味な兆候と感じている人も多いだろう。果たして、このまま低位に抑え込むことができるのか、それとも日本もイタリアのように夥しい死者を出してしまうのだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年3月28日掲載

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