【新型コロナ】「ジャニーズ」は他の芸能事務所より遥かに大きな損失を被っている

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延期のほうが厄介

 ジャニーズ事務所の公式サイトには、公演中止あるいは延期の告知が、ズラーッと並んでいる。例えば、47都道府県ツアー真っ最中の関ジャニ∞の場合、2月14日の香川と徳島でのコンサートは行われたが、その後は以下の通りだ。

3月11日
【島根】島根県民会館 →4月22日に振替公演
【鳥取】米子市公会堂 →4月22日に振替公演

3月12日
【茨城】結城市民文化センター →4月23日に振替公演

3月22日
【愛知】一宮市民会館 →公演中止

3月23日
【岐阜】岐阜市民会館 →公演中止
【三重】NTNシティホール(桑名市民会館) →公演中止

3月24日
【新潟】上越文化会館 →公演中止
【富山】高周波文化ホール(新湊中央文化会館) →公演中止

3月25日
【福井】フェニックス・プラザ →公演中止
【石川】本多の森ホール →公演中止

3月27日
【長野】サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター) →公演中止

3月29日
【鹿児島】薩摩川内市川内文化ホール →公演中止

 この“Upd8(アップデート)”ツアーのスケジュールの過密さについては、デイリー新潮「関ジャニ∞『錦戸』の脱退余波 異例の全国47都道府県ツアーに隠された意図」(19年10月3日配信)でも報じたが、現在はコロナによって多くが公演中止となっている。もはや“47都道府県”は達成できるのかなと、心配している場合ではないようだ。

「関ジャニの場合は全国ツアーですから先々までスケジュールが詰まっているし、県をまたいでのWヘッダーなんてものもある。公演日を振り替えることも、なかなか難しいと思います。しかし、全国ツアーと銘打たなくても、ジャニーズ所属グループのコンサートは、3月後半だけでも、昨年末に体調不良で延期されたマッチ(近藤真彦)のディナーショーはじめ、NEWS、Sexy Zone、ジャニーズWEST、なにわ男子、Snow Man、SixTONESなどなど、とんでもない数の公演が中止・延期となっているわけです。中止となれば、払い戻しにも応じなければなりません。ファンからは『コンサートはあるのか、ないのか』という問い合わせが殺到し、事務所社員の業務のほとんどは今、延期や中止を伝える仕事になっているそうです」(同)

 問い合わせの数たるや、想像するだに恐ろしい……だが、延期で済むならファンも安心だし、事務所にとっても収益も確保できる。

「ところが事務所にとっては、むしろ延期のほうが厄介なのです。多くのアイドルグループを抱えるジャニーズでは、他のグループとの兼ね合いもあり、同時期にかぶらないよう計算した上でスケジュールが決められます。オフィシャルで発表こそされていないものの、2年近く先まで公演スケジュールは決まっています。ですから、簡単に延期などできないのです」(同)

 もしや、4月以降の中止・延期が未定なのは、そのためか。

「ジャニーズは昨年7月に、元SMAPの3人に対して圧力をかけているのではないかと、公正取引委員会から注意を受けたこともあって、政府の方針に逆らうわけにはいきません。ましてや椎名林檎のように強行開催して、バッシングを浴びるわけにはいかない。コロナが収まるのを待つほかありません。そこで出てきたのが、公式YouTubeチャンネルというわけです。すでにジャニーズは昨年8月に、所属タレントの出演作品・公演情報などプロモーションのための公式チャンネルを開設していました。現在、チャンネル登録者数は40万人ほどですが、28日以降、動画配信がスタートすれば、登録者も急増するでしょう。となれば、コンサートの穴埋めとまではいかないまでも、幾ばくかの収益になるはずですから」(同)

 ちなみに中止が決定した公演のグッズに関しては、3月22日、期間限定で通信販売されることが発表されている。

週刊新潮WEB取材班

2020年3月27日掲載

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