眼科では治せない「近視」「緑内障」の“根本治療”
眼窩は自分で広げられる
緑内障の大きな原因が眼圧です。眼圧が上昇すると、眼球内の血流が滞りがちになって、視神経がダメージを受けやすくなります。こうして目の細胞が損なわれ、見える範囲が狭くなっていくのが緑内障です。
近ごろ転びやすくなったとか、車の運転がしにくくなったという人は、実は緑内障が発症しているか、その予備軍である、という可能性があると思います。
緑内障の治療は、一般には眼科医の指導のもと、目薬などで眼圧を下げる方法がとられていますが、対症療法を超えるものではありません。なぜなら、緑内障を根本的に治療するには眼窩を広げる必要がありますが、薬の投与だけでは、それは無理だからです。
私はクリニックで骨格矯正をする際、眼窩も広げるようにしてきました。結果として、施術直後に「よく見える」とおっしゃる方が多いのは、すでに述べた通りです。しかし、私以外にこれを実践している整体師は確認できません。それでは、私のもとに通わなければ眼窩を広げることはできないのでしょうか。
必ずしもその必要はありません。これから述べるように、自分で矯正する方法があるのです。
目の奥にある骨までは、自分で触ることはできませんが、おでこの骨を押し上げ、目のまわりの骨を矯正して眼窩を広げることは可能です。いまから紹介するセルフ矯正を習慣化し、できれば毎日、朝、昼、晩の3回行ってください。現在の目の不調を改善できると同時に、将来の不調を予防できるはずです。
最初に目のまわりの骨を矯正していきます。取り組む前に、頭の血流をよくする必要があります。骨を動かしやすくするためで、準備体操だと思ってください。では、始めます。
(1)テーブルの上に肘をついて、両方の手のひらを頭の上に置いてください。指先は広げ、頭頂部を押さえるようにします。そして両手に力を入れ、20~30秒ほど頭を押さえつけます。
(2)前に出てしまっている前頭骨を後ろに下げます。テーブルに肘をついたまま、今度は両手のひらをおでこに並べて置きます。そのまま頭を前に倒し、20~30秒ほど、両手でおでこを押し続けます。
(3)前頭骨は下がってしまっているので、これを上げていきます。肘はテーブルについたまま、右の手のひらのふくらんだ部分を、右の眉の下にある眼窩のくぼみに置きます。このとき右手の指は頭をつかむようにし、指先はつむじのほうにむけます。一方、左手は右手の下を通してクロスさせ、右の頬骨を押さえ、上に押し上げるようにします。これを20~30秒ほど続けたら、左側の骨にも同じように圧力をかけます。
(4)これは片手だけでも十分にできます。
ここまでの(1)から(4)の手順を毎日続ければ、加齢とともに増えてきた目の不快な症状が解消され、視界も開け、さらには緑内障などに罹患するリスクを抑えることができるのです。
頭蓋骨を構成する接合部は、一般に思われている以上によく動きます。だから自分で動かすことも可能ですが、放っておくと元の形状に戻ってしまうのも事実。だから継続が大事なのです。
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