鬼嫁・鬼母ぶりが話題のhitomi 自称「サバサバ系」タレントたちに求められる変化と正念場
サバサバキャラに求められるのは「爽快感」よりも「オトク感」
今や整形やらパパ活やら、刺激的な話を繰り出す怖いものなしのYouTuberが大活躍する時代である。TVタレントの話なんて、ありがたがるものではなく消費するもの。そんな傾向が視聴者の中でも強まっているだろう。そうなると現代のサバサバ系に求められるのは「爽快感」より「おトク感」ではないだろうか。暴露話や毒舌を辞さない「姿勢」よりも、どれだけ役に立つ情報を洗いざらい話してくれるかという「中身」が重要。不倫やヌードをドヤ顔で語るだけでは、もはや下品なだけで意味がない。どうせなら既婚男性も落とせるあざといテクニックだとか、身体を美しくする技術をもったジムや病院の名前、かかる具体的な金額こそぶっちゃけてほしい。そこまで話して初めて、真の「サバサバ系」として認められるのではないだろうか。
そう思うとhitomiのサバサバに、視聴者にとっての学びやおトク情報は少ない。夫の浮気対策として、「女性と名刺交換は禁止」「午前1時の門限を破るとバッグを買ってもらう」などを挙げていたが、参考になると感じる女性はさほど多くないだろう。かといってネタとして笑えるほど強いエピソードというわけでもなく、かつては自分も不倫経験があると告白していたクチである。ただただ自分勝手でキツイ鬼嫁・鬼母イメージが増し、損するだけではないだろうか。
しかし、まだ光明はある。先日の番組では11歳になった長女が「ママの好きなところはネットで悪口を書かれていても心が折れないところ」と回答していた。むしろこういう点にこそhitomiの需要はあるのではないかと思う。すなわち、「SNS時代に炎上してもめげない心構え」だとか「バッシングされてもバツ2でも社長と結婚する方法」の発信である。
今のサバサバ系に求められるのは、強さというより心の広さ。「愛はどこからやってくるのでしょう」と歌っていたhitomiにこそ、おトク情報を惜しみなく与えてくれる博愛精神が問われているのではないだろうか。
[2/2ページ]