「数学五輪」予選合格者で唯一の小学生 本人が語る“3歳で素因数分解”

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 日本数学オリンピックの予選合格者には、開成や灘といった有名校がズラリと並ぶ。そこに突如として〈小6〉が唯一人、現れたから、否が応でも目立つのだ。

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 その小学6年生は、実は知る人ぞ知る存在である。東京・世田谷区立池之上小の高橋洋翔(ひろと)くん(12)。小5で大学卒業レベルの実用数学技能検定1級に史上最年少合格し(当時)、“天才数学少年”とメディアに取り上げられたことがある。

 今年2月には、日本数学オリンピック(数オリ)の予選合格者200名あまりが発表された。その学校名欄には、名だたる有名中高ばかりが並ぶが、この中に混じって、唯一人小学生の洋翔くんの名が燦然と輝いていたのだ。

 本選での入賞は叶わなかったものの、唯一の小学生として奮闘した洋翔くん。両親と2人の弟と暮らす自宅で、本人に話を聞いた。

「気が向いたら、リビングのホワイトボードや自分の部屋で勉強しています。平日で約2時間、休日は4時間くらい。いまは大学範囲の代数学の勉強と、数論という数の仕組みに関する分野の研究をしてます。完全数や双子素数、三つ子素数などが対象です。あとは、数オリで活躍したいので、そのための勉強にも力を入れています」

 彼の口から出る大人びた言葉を除けば、図工や体育が好きな普通の小学生だ。休み時間は、「天下」と呼ばれるドッジボールのような遊びに興じている。両親はともに東大卒ではあるが、勉強を強いられたことはないという。

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