“俺を捕まえていいのか”“大臣を呼ぶぞ!” 「武田良太国家公安委員長」秘書の暴行逮捕

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「お目付け役」への忖度か

 が、その新郎の実態は、絵にかいたようなドラ息子だったという。この関係者が続ける。

「由仁君は当時、お父さんの関係する複数の会社の役員報酬で、月に数百万円の収入を得ていました。それでも家には金を入れようとせず、銀座や六本木で飲み歩いていたのです。電車には乗らず移動はもっぱらタクシー。酒好きな上に肉が好物で、体重は増える一方でした」

 そんな生活が長続きするはずもなく、

「結婚生活は1年ほどで破綻。2年前には離婚しています」(同)

 挙句、繁華街で虚勢を張って逮捕というのだから処置なし。ところが不思議なことに、今回の事件は一切、公式発表されておらず、メディアでも報じられていないのだ。

 一般に、軽微な犯罪であれば発表に至らないケースはままあるが、被疑者や被害者の属性によって、公共性や報道による公益性を帯びる事案であればその限りではない。この点、警視庁広報課に問うと、

「一般論として、公表については事件ごとに個別に検討し、適切に判断することとしております」

 あるいは「お目付け役」の大切な身内ゆえ、例のごとく忖度が働いたのか。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は、

「上から下まで、長期一強政権のゆるみ・たるみ・おごりの中に浸っているとしか思えません」

 そう呆れながら、

「まともな秘書であれば議員に迷惑を掛けまいという思いを持つはずです。そもそも、秘書といってもパーティ券を売り捌かせるために名刺だけ使わせている可能性もあります。今回は、本人も秘書だと認めているのだから、何のためにそんな名刺を持たせていたのか。武田大臣には、説明責任がありますよ」

 白川氏が代表取締役を務める会社は、

「(息子の逮捕については)プライバシーに関わる事ですので、お答えは差し控えさせて頂きます」

 そう言うのみ。が、武田委員長の事務所に聞くと、

「(事務所に出入りしていた)事実は一切ございません」

 などと、あたかも無関係であるかのような回答。一方で、白川氏が有力な後援者であることについては、

「数多くの方々とお付き合いはございますが、個別の交友関係についてはお答えを差し控えさせていただきます」

 自身のお膝元がこんな調子では、国家の公安どころではないはずだ。

週刊新潮 2020年3月12日号掲載

特集「『俺を捕まえていいのか』『大臣を呼ぶぞ!』 警察に凄んだ『武田良太国家公安委員長』秘書の暴行逮捕」より

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