萩生田光一大臣に“カジノ汚染”の証拠画像 法案成立直後にマカオで超VIP待遇

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「萩生田光一」大臣にカジノ汚染の証拠画像(1/2)

 安倍総理による突然の「休校要請」への対応に追われる萩生田光一文科相にスキャンダル発覚である。約2年前の「カジノ実施法」成立直後、香港の大手カジノ事業者「ギャラクシー」が運営するホテルに滞在した大臣。画像に残された超VIP待遇の証拠とは――。

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 禍福は糾(あざな)える縄の如しというが、「禍」と「福」は必ずしも交互に訪れるわけではない。

 新型コロナウイルス禍に見舞われ、これまでに積み上げてきた様々なものを失いつつある安倍晋三総理。インバウンド需要、堅調な株価……。さらに、ウイルスへの後手後手の対応で国民の間に失望感が広がる中、あまりにも唐突に打ち出された休校要請。大混乱に陥った教育現場で起こる様々な問題を解決しなければならない立場にある萩生田文科相(56)に、このタイミングで不祥事が発覚するとは、安倍総理にとって悪夢以外の何物でもなかろう。しかも、その不祥事の内容は、東京地検特捜部が手がけた「秋元司事件」で野党から批判の集中砲火を浴びた「カジノ」絡み――。

 まずは【1】の画像をご覧いただきたい。マカオのフェリーターミナルで萩生田大臣が車に乗り込むところを捉えたもので、撮影されたのは2018年の8月9日午前11時半頃。

 その15分後に撮影されたのが【2】の画像である。場所は、香港に本社がある大手カジノ事業者「ギャラクシー・エンターテインメント・グループ」が運営する「ギャラクシーマカオ」内にあるホテル「バンヤンツリーマカオ」の入り口。ちなみに11年にオープンしたギャラクシーマカオは超大型の統合型リゾート施設で、その中にある六つのホテルは全て五つ星だ。バンヤンツリーマカオはプールやスパの施設が充実しており、部屋は全室スイート仕様である。

 画像が撮影された当時の萩生田大臣の肩書は自民党幹事長代行であり、超党派のいわゆる「カジノ議連」の事務局長を務めていた。それゆえ、「視察」に訪れた際に撮られた画像のようにも見えるが、実際はそうではない。何しろ、萩生田大臣は妻同伴。また、【2】の画像の右端に写っているのも同行者だ。大臣の地元、東京・八王子市にある不動産会社「エイト」の白柳雅文会長。大臣の後援会の事務局長を務め、毎年のように献金もしている「有力後援者」である白柳会長もまた妻同伴だ。

【2】の画像には、萩生田大臣ご一行を、2人の人物が恭しく出迎えているところが捉えられている。ギャラクシーグループの日本法人「ギャラクシー・エンターテインメント・ジャパン」最高執行責任者(COO)のテッド・チャン氏(写真左)と、総支配人の岡部智氏(チャン氏の右隣)である。岡部氏は電通で11年から18年までIR観光プロジェクト部長を務めた後、ギャラクシーに転じたという経歴の持ち主。萩生田氏とは電通時代からの知り合いだ。一方のテッド・チャン氏は、

「マカオのみならず、カジノの世界で彼の名を知らぬものはいないほどの有名人です。ギャラクシーの母体となったのは建築資材の販売などを行っていた会社で、そこの創業者はカジノやホテル事業に精通していない。ギャラクシーのカジノ部門の実質トップが、剛腕、アイデアマンとして知られるテッド・チャンであることはこの世界では常識です」(カジノ事業関係者)

 ギャラクシーグループの18年の純売上高は552億香港ドル(約7772億円)にもなる。

「05年に香港で誕生した比較的若い事業者で、マカオの中では業界第2位。まだマカオの外に出てグローバルに展開していないという点で、業界全体の評価は『比較的大規模なマカオのローカル業者』といったところです」(国際カジノ研究所の木曽崇所長)

 そんなギャラクシーグループはいかにして急成長を実現したのか。

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