業績低迷の「鳥貴族」と「串カツ田中」が回復の兆し “師弟関係”に異変あり

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「鳥貴族」(本社/大阪市浪速区、代表/大倉忠司)と「串カツ田中」(本社/東京都品川区、代表/貫啓二、串カツ田中ホールディングス)が元気を取り戻した。

 両者は大衆居酒屋チェーンのニューリーダー的な捉え方をされてきたが、ここ2~3年既存店の売上が前年同月を割り込んでいた。しかしながら、「鳥貴族」は2019年11月度より既存店の売上が100%を超えるようになり、「串カツ田中」は2020年1月度にそれまで100%を割っていたものが117.4%となった。どちらも客数が増えたことで業績を回復させている。ちなみに2020年1月末の店舗数は「鳥貴族」が647店、「串カツ田中」は275店である。

 両者はある意味師弟関係にある。まずそれぞれの理念は、「鳥貴族」の場合「焼鳥で世の中を明るくしていく」、「串カツ田中」の場合は「串カツ田中の串カツで、一人でも多くの笑顔を生むことにより、社会貢献し、全従業員の物心両面の幸福を追求する」というものだ。「鳥貴族」の1号店は1985年9月、「串カツ田中」の場合は2008年12月。「鳥貴族」が低価格均一業態をブラッシュアップすることに傾注する在り方に、自社の方向性を感じ取った「串カツ田中」も自社ブランドに傾注する路線をとるようになった。客単価もそれぞれ2000円強と日常使いができることが共通している。

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