「アイドル襲撃事件」戦慄の手口 瞳、カーテン、玄関チャイムで特定

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メガネや腕時計も

 さらに、彼女の投稿動画で部屋のカーテンの色を知った佐藤は、屋外から同じカーテンの部屋があるフロアを確認する。そして、

「彼女が自宅から動画をライブ配信する際、そのフロアの全部屋のチャイムを鳴らした。チャイムを押したタイミングで動画に音が入り込んだのが“ターゲット”の部屋というわけです」(同)

 常識的に考えて、被害者の行動に大きな落ち度があったとは言い難い。だが、

「SNSへの画像投稿はストーカーに“ヒント”を与えると認識してほしい」

 とは、ITジャーナリストの井上トシユキ氏である。

「最近のスマホは解像度が高いため、今回のように“瞳”に映った景色だけでなく、メガネや腕時計の文字盤の反射にも注意が必要です。とりわけ、投稿を避けるべきは自宅に関する写真。マンションの外観や窓からの景色、間取りが分かる画像は自宅の特定に繋がります。たとえ自分が利用しなくても、家族のSNSから自宅や旅行先などの情報を知られる危険はある。年頃の女性がいるご家庭では、親もプライベートな投稿を控えた方がいい」(同)

 SNSへの投稿はストーカーに自宅までの「地図」を与えるのと変わりない。

週刊新潮 2020年3月5日号掲載

ワイド特集「地図なき旅行者」より

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