新型コロナで検討される「東京五輪」延期・代替案は3つ 3月中が決定リミットか

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 こんな状況で東京五輪は本当に開催できるのか――。不気味に広がる新型コロナウイルス。日本国内でも続々と感染者が確認される中、外紙などが五輪の延期や中止について言及し始めている。

「早くコロナウイルスがどっかに消し飛んで欲しいなと神にも祈るような毎日」

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 東京五輪・パラリンピックの日本選手団が着用するオフィシャルスポーツウエアの発表会に姿を見せた大会組織委員会の森喜朗会長(82)がそう述べたのは本心に違いない。森会長は、

「私はマスクをしないで最後まで頑張ろうと思っているんですが、どうぞお帰りになったら手を洗うとか、特に選手は気をつけて風邪などひかないようにウイルスをもらわないように」

 とも語ったが、大丈夫だろうか。新型コロナウイルスは持病がある人や高齢者が感染した場合、重症化しやすい傾向があるという。森会長は腎臓を患い、人工透析を受ける身である。

「実は組織委は水面下で東京五輪の延期を本気で検討し始めています」

 と、スポーツ紙記者が明かす。

「その決定のタイムリミットは3月12日か26日と考えているようです。12日にはギリシャのオリンピアで『聖火採火式』が行われる。この日から19日まで聖火リレーがギリシャ国内で行われ、20日に聖火が日本に到着。26日から日本国内で聖火リレーが始まります。そうなってから『やっぱり五輪やめます』とは言えませんからね」

 目下、組織委では3通りの案を検討中だといい、

「一つは半年(3~4カ月)ほど延期する案。ただ、この案だと札幌に持っていったマラソンを東京開催に戻さなければならなくなるので森さんは大反対しているらしい。また、秋だと米国でスポーツのイベントが目白押しのため、テレビの視聴者がそちらに流れてしまうという問題もある」(同)

 そうした背景から森会長が推しているのが「1年延期案」。

「これならマラソンも予定通り札幌でできるし、さすがにコロナウイルスも治まっているだろう、と。ただ、選手にとっては辛い。今年7月にピークを持ってくるべく練習してきたのに1年延期となれば心身はガタガタになる。下手したら代表選手選考もやり直す必要が出てくるかもしれません。で、三つ目に言われているのがロンドン代替開催案。ただ、これもなかなか難しいでしょう」(同)

 ロンドン代替開催案についてはロンドン市長選を戦う候補者が言及してもいるが、これについて、

「コロナウイルスが世界的な話題となっている中、市長選の争点にするような発言は、適切ではない」

 と、東京都の小池百合子知事は不快感を表明している。開催まで5カ月を切った平和の祭典の行方は――。

週刊新潮 2020年3月5日号掲載

特集「『五輪買収資金』疑惑で『森元総理vs. 小池知事』の暗闘」より

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