俳優「ピエール瀧」は執行猶予期間中でも引く手あまた 「孤狼の血2」にも出演か

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東映は瀧を使えるか

 瀧が逮捕されたとき、大河ドラマや公開を控えた映画も多くあり、それをどう扱うかが問題となった。

「電気グルーヴのCDは回収され、テレビのレギュラーは降板。大河『いだてん』では彼の出演部分はカットされて代役も立てられた。過去の出演映画もテレビ放送は差し替えられました。彼が出演した映画では5月公開の『居眠り磐音』(監督:本木克英)が代役で撮り直されましたが、『麻雀放浪記2020』、『引っ越し大名!』(監督:犬童一心)、『宮本から君へ』(監督:真利子哲也)、『ロマンスドール』(監督:タナダユキ)はそのまま公開されました。Netflixのドラマ『全裸監督』もそのままでしたね」(同)

 いかに彼が役者として活躍していたか分かる。「宮本から君へ」は独立行政法人「日本芸術文化振興会」から1000万円の助成金を受ける予定だったが、瀧逮捕で取り消されることに。これがまた議論を呼んだ。

「逮捕と作品とは何の関係もない、と持論を展開したのが白石和彌監督でした。監督は『麻雀放浪記2020』以前から、『凶悪』(13年公開)、『日本で一番悪い奴ら』(16年公開)、『サニー/32』(18年公開)、そして『孤狼の血』(18年公開)と多くの作品で彼を使っています。役者・ピエール瀧が頭角を現したのも、『凶悪』で数々の助演男優賞を取ったからです」(同)

 その白石監督が、『孤狼の血2』で瀧を熱望しているというのだ。

「『孤狼の血』は公開直後から“新たな東映やくざ映画の金字塔”と言われ、アカデミー賞で12部門受賞するなど評価も高かった。そのため早々と続編製作決定が発表されました。製作・配給の東映も、“東映としては映画『孤狼の血』のスタッフ・キャストの続投を熱望しています”と言っていました。それが今の今までクランクインしていないのは、ピエール瀧という役者に代わる者がいないため、監督がオファーするタイミングを待っていたからでは」(同)

 瀧が出演することに白石監督には迷いはないだろう。

「ただ、スポンサーは諸手を挙げて賛成はしないでしょうからね。その辺りの問題をどう決着させるかということでしょう」(同)

 東映はどのような判断を下すだろうか。続編決定時の東映・多田憲之社長の言葉を掲載しておこう。

「『孤狼の血』は東映らしい作品となりました。このジャンルの映画を続けていかなくてはならないと思い、続編の決定を致します」

週刊新潮WEB取材班

2020年3月2日掲載

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