陽岱鋼、一塁起用の屈辱 巨人OBが思い出す古田捕手“外野グローブ事件”

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好調時の打撃フォームと違う陽岱鋼

 それに比べると「どこまで原監督は丁寧に選手をフォローしているのか」との懸念を、広澤氏は持っているという。

「昨シーズン、原監督は坂本勇人くん(31)に、3月の広島戦や9月のDeNA戦でバントさせたことが話題になりました。彼は気にしない性格なのかもしれませんが、一般論として、打撃に自信のある選手にとってバントのサインは屈辱です。また坂本くんは日本シリーズで不振に苦しみましたが、私はバントさせられたことと無関係ではないと見ています。いずれにしても、バントの指示を出した後は、監督の丁寧なフォローが求められます。ところが、原監督にはドライなところがあります。坂本のバントと陽の一塁コンバートに、そういうドライさを感じてしまうのです」

 もちろん、陽岱鋼本人にも問題があるのは言うまでもない。

「陽くんの今のフォームは、絶好調だった頃のフォームと違っています。打者というのは好調な時、『速球を待っていても変化球に対応』できるのです。ところが調子を落とすと、速球を待つと変化球に対応できなくなります。プロ野球の選手は練習が大好きです。練習に練習を重ねて、間違ったフォームを身につけてしまうことは珍しくありません。今や33歳のベテランですから、コーチもアドバイスはしないでしょう。悪循環から抜け出すためには、一塁でもどこでもしがみつき、とにかく代打で存在感を示してスタメンアピールをするしかありません」(同・広澤氏)

週刊新潮WEB取材班

2020年2月14日掲載

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