新型コロナ拡大が“嫌中・反中”を増長 東南アジア5カ国それぞれの事情
新型コロナウイルスをめぐり、日本でも「中国人お断り」の張り紙を掲げた飲食店が問題視された。が、世界各地で「アンチ・チャイナ」の動きは確実に広まりつつあり、良くも悪くも中国との“関係”が深い東南アジアの国々は、特に激しいようだ。東南アジア情勢に詳しいジャーナリスト・末永恵氏がレポートする。
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中国の新型コロナウイルスの世界的拡大によって、欧米諸国などで「反中・嫌中」の動きが拡散している。こうした反応は東南アジア諸国でも見られ、かねてより南シナ海をめぐる領有権争いや「一帯一路」による経済的覇権、ソフトパワーを使った共産党思想の伝播といった事象への反発があっただけに、“NO China, NO Chinese!”(中国や中国人は出ていけ!)の声は、むしろ欧米よりも大きいといえるかもしれない。...