視聴率12%割れの「相棒」 凝り過ぎのストーリーが不評、再放送のほうが面白いという声

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長期シリーズはスタッフにも変化

「確かに当初の反町は、キャリアなのにふざけた態度が多く、鼻につくこともあったが、今ではそれが板についた感がある。やはりドラマそのものの作り方が変わってきたのだと思います。20年続くシリーズですからね、人が変われば内容も変わってきます。まずSeason1からプロデューサーを務めてきた松本基弘氏が、Season13から桑田潔氏に。そしてSeason14を終えて、それまでメイン監督を務めていた和泉聖治監督が降りたことが大きいでしょう。彼は映画監督ですが、『相棒』では特番の時から監督を務めていました。シリーズ化してからも、時にはワンシーズンに10話も監督を務め、中でも初回と最終回、そしてSeason4以降の恒例となった元日スペシャルでは必ずメガホンを取っていました」(同・民放プロデューサー)

 だが、視聴率が落ちるのは、監督を務めた最後のSeason14だ。

「すでにSeason14の元日スペシャルに彼の名はありませんでした。“和泉ブルー”とも呼ばれる独特の色調と、単純明快で痛快な面白さがありましたが、Season14から、新スタッフに変わり始めていたのです。そもそも『相棒』は東映の製作で、テレ朝はなかなか口出しできません。和泉監督は東映に籍を置いているわけではありませんでしたが、他の監督はほとんどが東映ですから……」

 反町のせいではなかったのか。

「反町は“相棒”として5シーズン目となり、いまや歴代2位の長さを誇ります。むしろ先代の相棒・甲斐の終わり方に、唖然としたという声も多いですね。警官でありながら、警察の追及を逃れた犯罪者たちに天誅を下す暴行犯で、逮捕されるというのがSeason13の最終回でした。“何だよ、それ”と思った視聴者は多かったと思います。視聴率が落ちるのは、その後からです。また、彼の父役の甲斐峯秋(石坂浩二)が、いまだに特命係の直属の上司的な立場で残っているのも納得がいきません。もっともこれには、右京の上司であり時に敵対した官房長・小野田公顕(岸部一徳)を劇場版IIで殺してしまったことで、彼に意見を言える存在がいなくなってしまったからかもしれません」(同・民放プロデューサー)

 長期シリーズはスタッフもキャストも大変なようだ。ところで、鑑識の米沢さん(六角精児)がレギュラーだったのはSeason14まで。オタク気質のいいキャラだったが、彼がいなくなって視聴率が落ちた――という見方は穿ちすぎか。

週刊新潮WEB取材班

2020年2月10日掲載

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