橋本聖子五輪相と高橋はるみ議員を「共犯関係」にした「美貌のベテランウグイス嬢」

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「報酬も同じになるよう」

 そこでコトの真偽を確かめるため、双方の議員の携帯に電話したが、取材に応じず。代わって、橋本事務所が過剰報酬について、

「そのような事実はありません」

 とした上で、半日の報酬と練習へのギャラは、

「移動や休息時間も拘束時間になることを踏まえ、報酬は半額ではなく、(1万5千円の)5分の3として半額より多く払うことにしました。(練習の報酬については)発声練習のみならず、広報活動の打ち合わせなど、事務的な仕事も含むことから政治活動と考え、政党支部から時給千円、稼働時間は本人の申告により支払っています」

 他方、高橋事務所は一連の問題について、

「事実関係が分かる者が現在事務所にいないことから、確認しているところです」

 と、逃げの一手。

 先の自民党関係者が言う。

「吉田さんは30年以上もウグイス嬢を務め、かつては故・町村信孝前衆院議長の選挙で働いたこともあり、道内の政界関係者の間では知られた存在でした。高橋事務所と橋本事務所は過去に吉田さんを使って何度も選挙をやっているので、当然、報酬も同じになるよう話し合っています。そもそも高橋さんに吉田さんを紹介したのは、橋本大臣なのですから。当然、相場は伝えるでしょう」

 公選法や政治資金に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授は手厳しい。

「法定を超える金額がウグイス嬢に支払われているなら、公選法で禁じられている運動員買収に当たります。選挙の公正を害しており悪質です。候補者の選挙費用は市民に対して明確に示されるべき事柄。法定を超える報酬がどこから支払われたのか、客観的な資料を示して説明するべきです」

 古来、鶯が鳴くのは、梅の散り際とされ、その際、ぽろぽろと零(こぼ)れるように花弁を落とす。

 昨年、「桜」に惑わされた安倍政権は「ウグイス」によって、ぽろぽろと崩れていくことになるのか。“疑惑のさえずり”が響き渡る波乱の国会は、まだ始まったばかりだ。

週刊新潮 2020年2月6日号掲載

特集「『橋本聖子五輪大臣』と『高橋はるみ議員』が“共犯関係”となった『疑惑のウグイス嬢』」より

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